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「全国そうめんサミット2023in小豆島」5千人が来場

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産地の魅了を発揮、素麺の未来を語る

三大素麺を食べ比べる人たち

素麺の未来を語る「第3回全国そうめんサミット2023in小豆島」が6月3~4日、香川県小豆島の道の駅「小豆島オリーブ公園」で開催され、延べ5千人の来場者が訪れた。梅雨晴れの中、瀬戸内の青く輝く海を一望できる丘の上の会場では、純白の素麺がより一層輝いていた。

日本三大素麺の生産地と言われる、播州(兵庫)・三輪(奈良)とバトンを引き継ぎ、今回念願の小豆島での開催となり、大会長である大江正彦・小豆島町長が「全国の産地の更なる振興を目指し、全国各地の風土や気候に育まれた素麺を食し、それぞれの産地の魅力を再発見していただきたい」と挨拶した。

素麺市場は、コロナ禍で一時的な回復を見せたが現状では右肩下がり。消費者の素麺離れ、生産者の高齢化、エネルギー価格の高騰など、歴史に紐づいた製法を順守するには厳しい状況にある。こうした局面を乗り越え、文化・技・味を次代に継承するのを目的にサミットが開催された。

サミットでは、素麺業界初となる鑑評会を実施。品質向上や技術研鑽、手延素麺の文化・維持継承と、消費者の認識・心理的価値を高める目的で初開催された。

日本酒業界で行われる新酒会を手本とし、22年度に製造された16の団体・企業の素麺を、6人の審査委員が実食審査した。金賞を受賞したのは以下の通り▽池島フーズ(静岡)▽かも川手延素麺(岡山)▽創麺屋(香川)▽半田手延べそうめん協同組合(徳島)▽兵庫県手延素麺協同組合(兵庫)▽島原手延素麺協同組合/平川製麺(長崎)。
また、入賞は以下の通り▽淡路手延素麺協同組合(兵庫)▽岡山県製粉製麺工業協同組合(岡山)▽カネス製麺(兵庫)▽木下製粉(香川)▽金トビ志賀(愛知)▽後文(秋田)▽茂野製麺(茨城)▽小豆島手延素麺協同組合(香川)▽長崎県有家手延素麺協同組合(長崎)▽奈良県三輪素麺工業協同組合(奈良)。
審査員の中国料理「はすのみ」のオーナーシェフ・加藤堅太郎氏は「味・コシ・見た目・喉ごし・香りで採点した」などと話し審査の難しさを吐露した。

鑑評会で金賞を受賞、表彰される兵庫県手延素麵・井上理事長

レストランでは播州・三輪・小豆島の三大素麺食べ比べを一般消費者に実施。優劣をつけるイベントではないが、さぬき市(香川)の女性は「揖保乃糸(播州)は細くて喉ごし良くすっきり。三輪はごま油が少なくあっさりしていた。小豆島は食べ慣れたいつもの素麺」と厳しい意見も。

続いて「そうめんが生き残るために~そうめんの未来を切り拓くヒントとは?~」をテーマに公開討論会を実施。香川大大学院地域マネジメント研究科研究科長の原真志教授を司会に、6人が登壇。パネリストの全国乾麺協同組合の木下敬三副会長は「30年間で素麺消費量が35万tから19万tに減少している。これは素麺の魅力が低下したのではなく、社会が欧米化してきたのが要因だ」と考察し、今後の進むべき素麺の方向性を探った。

一方、小豆島手延素麺協同組合の伊藤雄二理事長は若い生産者の減少と、生産量を増やすという矛盾に苦慮する現状を指摘。これに対し全国手延素麺協同組合連合会理事長でもある、兵庫県手延素麺協同組合の井上猛理事長は「人海戦術でないところは、機械を使い、人間は品質管理に重点を置く方が良い」とより柔軟な対応を求めた。討論会は約350人の聴衆者が集まり、盛況のうちに幕を閉じた。

主催側は産地同士で競うのではなく、切磋琢磨して素麺の諸問題を解決していく方向性を示唆。海外にも積極的に発信するなど、生産地のつま先を合わすことが重要だと話した。

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