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増収増益へ〝変革〟/日本アクセス

投稿日:2021年6月7日

CVSと外食回復が鍵

佐々木淳一社長

日本アクセスは、5月28日に本社で2020年度(第69期)決算説明会を開催。佐々木淳一社長はじめ幹部12人が報道陣に対応した。

21年3月期連結業績は売上高2兆1472億900万円(前期比99.7%)、営業利益174億5900万円(84.0%)、経常利益178億5700万円(83.6%)、親会社株主に帰属する当期純利益97億4100万円(69.1%)の減収減益。売上総利益2.3㌽減の1336億円に対し、経費率は2.1㌽増加。経常利益率は0.2㌽低下し0.8%となった。総事業規模は通貨額2兆5419億円(98.8%)を加えた約4.69兆円。1日に稼働する車両台数は効率化を進め約8.5万台となった。

減収要因はコロナの影響が大きく出た中食と外食の苦戦。中食は10%減の3079億円、外食は13.8%減の1159億円。市販用の伸長分(3.7%増の1兆6121億円)で補えなかった。

業態別ではCVSが9.6%減の5458億円。外食・デリカメーカーは12.9%減の2972億円。一方、リージョナルチェーンが7.4%増の7399億円、ナショナルチェーンは9.8%増の3452億円、ドラッグストアも11.8%増の1421億円と大きく伸長した。なおロジスティクス事業は5.1%減の1956億円と低調だった。

温度帯別では、強みである低温ジャンルが好調に推移した。チルドは2.6%増の7271億円、フローズンは1.0%増の4430億円。洋日配・乳製品が3.7%増の4367億円、和日配は10.5%増の1897億円。市販用冷食は11.8%増の1309億円、アイスクリームは6.8%増の1288億円で、いずれも好調。ドライは2.3%減の7762億円。要因は清涼飲料・嗜好飲料、菓子類の苦戦と明確。強みでもある乾物乾麺は12.6%増と、市場平均(5.1%増)を大きく上回った。

なお、CVS業態を除くと、ドライは6.7%増の4138億円、チルド5.5%増の6001億円、フローズン4.4%増の3448億円。業務用および生鮮関連は厳しく9.9%減の4996億円での着地。

21年度はコロナ禍での業務改革と収益基盤の回復の遅れから単年度計画とした。佐々木社長は「顕在化する経営課題を先送りせず、解決を最優先にする」と語り、「変革2021」を経営計画に掲げた。

基本方針は5つ。①成長事業・成長領域の拡大②事業モデルの変革③業務改革とDXの推進④成長、変革を促進する人財・風土改革⑤サステナブル経営の推進と定め、市場変化に的確に速やかに対応する。

成長戦略ではチルド・低温分野でのさらなる拡大と、ドライの酒類・菓子、ノンフードを強化し得意先でのシェアを高める。マーケットインの視点での商品開発、デリカの中核事業化、MD提案機能を強化。さらに冷凍マザーセンターの具現化に向けて、年内に本格稼働を準備。メーカー10社との間で埼玉県岩槻市において一部商品による実証実験を済ませた。ロジスティクス営業、EC取引の拡大にも取り組む。

また、コロナで露呈したCVS事業の全体最適もポイント。ファミリーマートの日商アップにも貢献する。外食事業は新たなビジネスモデルへの変革が課題。生鮮事業も同様となる。

〝情報卸〟も本格展開を開始。関連会社との取り組みにより小売業の開発費用を不要とするデータ連携、ダイナミックプライシングやLINEアプリの活用。小売業5社への導入実証で、月間1億円以上の売り上げを増加させた企業など成果も着々。今年度10社への導入を目指すほか、メーカー向けサービスの開発にも着手する。

この他、カーボンニュートラルの実現に向けた取り組みもスタートした。

21年度は売上高2兆1800億円、経常利益218億円、親会社株主に帰属する当期純利益147億円、経常利益率1%の回復を目指す。なお収益認識に関する会計基準適用により、売上高は744億円減少(それ以上の可能性も)を想定。これまで利益面では業界トップの同社。佐々木社長は「売上高でも可能性はある」と増収増益計画に意欲を見せた。

2021年6月7日付

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