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人手不足問題ともに取り組む/日本アクセス

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第8回アクセスロジスティクス会

日本アクセスの物流会社で組織するアクセスロジスティクス会(鎌田正彦会長/SBSホールディングス代表取締役)の第8回総会が3月8日、TKPガーデンシティ品川で開催され、約240人が参加した。

日本アクセス 西村副社長

鎌田会長は冒頭挨拶で深刻化する人手不足問題において、外国人労働者の必要性を指摘。参加した業界関係者に賛同を求めた。年間60万人の人口減少局面に入り、政府は5年間で34万人の外国人労働者登用を目標に掲げている。しかし、そこには物流業界が含まれていない。政府は全日本トラック協会、日本倉庫協会、日本冷蔵倉庫協会の総意を求めている。鎌田会長は「物流の安定化が大きな問題。何とか外国人労働者の受け入れをお願いしたい」と窮状を訴えた。また、総会では各議案とともに新入会員4社、退会1社の合計78社で2019年度を運営することが承認された。

総会後、日本アクセスの西村武代表取締役副社長=写真=が日本アクセス25年の歩みと、第3四半期までの経営概況を報告。日本アクセス設立以来初の減収減益で推移する今期について、ファミリーマートの約1300店舗閉鎖による170億円の減収と、新規獲得を計画した外食事業で400億円強届いていない点を挙げた。

一方、利益面では売上総利益率は6.12%と前年同期を0.14ポイント(計画比0.02ポイント)上回っているが、販管費率が前年・計画を上回り収益を圧迫。本社移転費用や自然災害、支払い物流費の追加計上に加え、退職金制度の変更、システム変更費用も響いた。物流費は102.3%。7億3700万円程の増加。17年度の物流支払総額は2077億円。西村副社長は「断トツのロジを持つ当社と言われる反面、逆に今後の経営の中で危機的な様相になりかねない。皆様とともに人手不足をどのようにクリアできるかにかかっている」と、集まった物流パートナーに協力を求めるとともに、第4四半期も厳しい見通しであることを明かした。

続いて第7次中期経営計画(18~20)の取組方針を説明。注目ポイントとして、現状収益性では課題を残す一方で、3年後に売上高5500億円を目指す生鮮・デリカ部門をアピール。「この規模は競合卸にはない。ここを徹底的に強みにしていく」と力を込めた。さらに外食も売上高3000億円を目指し、利益構造を構築。次世代戦略ビジネスとして掲げるBtoBtoCへの新規ビジネス取組と機能強化には、「ロジスティクスは欠かせない」と強調。そして、物流KPI管理の重要性を指摘。物流関連のコンプライアンス事案件数が前年の15件から7件まで減少したことも明かした。

この後、宇佐美文俊取締役常務執行役員ロジスティクス管掌からロジスティクス事業方針の説明が行われ、生産性向上と基盤強化、新業態へのチャレンジ、物流アライアンス向上の4つを柱とする計画を紹介。また、全国物流改善事例と優秀事例の発表、アクセスロジスティクス会の活動報告等も行われた。

講演会ではヤマトホールディングスの木川眞取締役会長が「ヤマトグループのイノベーションと私のリーダーシップ論」をテーマに90分の講演。経営者として大事にしている「挑戦力」「決断力」「危機対応力」「発信力」の4つを紹介。閉会前には佐々木淳一社長のビデオメッセージも届けられた。なお、懇親会では物流評価制度の表彰式も行われた。

2019年3月18日付

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