
奈良県・明日香村で行われた下草刈り体験
ダイドーグループホールディングスは、2023年から展開する「ダイドーグループ環境強化月間」の取組みの一環として、6月16日にグループ従業員を対象とした「環境体験型勉強会」を実施。高松富也社長をはじめとした12人が参加した。
●奈良の明日香村で下草刈り
舞台となったのは古代文化の香り豊かな奈良県・明日香村。同社ではサステナブルな未来を創る自動販売機「Love the EARTHベンダー」を展開しており、1台の設置につき1本の植林を行うことでCO2の吸収源の拡大を図っている。現在、秋田・神奈川・長野・奈良・広島・熊本の全国6県で植林を行い、累計植林本数は1789本。このうち奈良県では320本を植林してきた。今回は奈良の植林地を訪問し、下草刈りを通じて植林後の手入れの重要性を学んだ。
●傾斜のきつい山中で高松社長が奮闘!

先陣を切って高松社長が草刈りに挑む
その植え付けた苗が成長するまで、周辺の雑草の成長に負けないよう、鎌等を使い雑草等を刈り払うのが下草刈りだが、これが結構な重労働。まず、当然のことながら山の中なので作業は斜面で行うことになり、しかも草が生い茂り地面は見えないため足場は常に不安定。バランスを取りながらの作業となるので余計な力が入ってしまう。
普段、接することのない林業の苦労を垣間見つつ、果敢に挑戦していたのが高松社長。「たまたまスケジュールが、うまく合ったので」と急遽参加が決まったという割には、かなり積極的に取り組んでいた。こうした体験型に参加するのは初めてというが「想像以上にハード。ただ、こうして大事にケアしないと森は育たないことを改めて実感した」と感想を述べ、従業員に向けては「支援金など間接的に参加するだけではなく、現場に入って経験することで環境への取組みが、簡単ではないことを実感し、意識を変えることに期待したい」と話した。この後、組合事務所で同組合による林業のレクチャーも受講した。
●クリーンエネルギー創出には課題も…

吉野発電所を訪問

大量の燃料チップ

ボイラーで燃料チップを燃やし蒸気を発生
午後からは吉野木質バイオマス発電所を訪問。ダイドーグループの国内飲料事業では、全国96拠点の営業所のうち52拠点で、再生可能エネルギー100%の電力へ順次切り替え中。これにより各営業所における電力使用に伴うCO2排出量の削減が見込まれる。今回、実際に新庄営業所とマッチングしている発電所を訪れ、再生可能エネルギーを自分ごととして捉える機会とした。
I・T・O社のグループ企業・クリーンエナジー奈良が有する吉野発電所は、約8000㎡の事業面積で、発電出力は6500kW。年間発電量は4万3000MkWh(約1.2万世帯分)。近隣の製材工場の派剤である木片(チップ)や林地残材などを認定工場でチップ化し、これを発電の原料としている。

蒸気タービン(手前)の回転を発電機(奥)に伝える
当日は燃料チップをボイラーで燃やすことで蒸気を発生させ、タービンで起こした回転を発電機に伝え発電させる工程を見学。事務所での質疑応答では、社会貢献度の高い事業だが、その事業価値が十分評価されていないという現状についても説明があった。山中で木を伐採することは危険が伴うが、これを担う人材にも十分な還元ができていないという。クリーンエネルギーの材料を安定して確保できるスキームが必要だが、起伏の激しい山が多い奈良県の場合、山奥まで入る道がなく、山奥の森林整備が難しい状況にある。こうした現場の課題に参加者は真剣に耳を傾けていた。
学びの多い勉強会となった。誰もが林業に携わることは難しいが、こうした環境活動の維持拡大には、せめて街中でもゴミを出さないよう心掛けることが大切であることを改めて知る機会となった。

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