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健康成分豊富な「たもぎ茸」使った新ブランド展開/シマヤ

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第1弾レトルト雑炊2品を9月から発売

シマヤ・原田社長(右)とスリービー・石田社長

シマヤは6月27日に大阪の営業本部で、2019年秋の新製品発表会を開催。2012年から開発・販売を続けるレトルト雑炊の新ブランドで、〝たもぎ茸〟の栽培や機能性の研究を手がけるスリービー社(北海道空知郡、石田真己社長)とのコラボ新商品を9月1日から発売する。

たもぎ茸は、北海道や東北地方で自生するヒラタケ科のキノコで、グアニル酸、グルタミン酸、イノシン酸などの旨み成分をバランス良く含み、(1→3)―β―D―グルカン(多糖類)、エルゴチオネイン(アミノ酸の一種)などの健康成分も豊富。

シマヤはこれまで「ほんのり贅沢」シリーズ、「昔ながらの雑炊」シリーズを展開し好評を得てきたが、ユーザーの55%以上を60~70歳代のシニア層が占めることから、原田道太社長は「10年後、20年後の未来のために、今の食生活の中でお役に立てることを考えることが必要」と判断、味わい深く健康性の高い、たもぎ茸エキスを配合した新ブランド「未来ささえる食生活」シリーズの開発に至った。

同社はレトルト雑炊市場(18年度は5.8億円)で58%程度のシェアを確保しており、差別化の図れる健康素材を配合した新シリーズの投入で、密度の濃いシェアアップを狙う。調味料ではカツオ、昆布、近年は焼きあごベースの商品展開に注力、今後これに続く素材として、たもぎ茸に期待感を示した。

新商品は「たもぎたけ雑炊 かつおだし仕立て」「同 鶏と野菜だし仕立て」(各250g、280円)の2品。「かつおだし仕立て」はカツオ節と昆布の風味に、たもぎ茸の旨みが感じられる、ふんわりかきたまご入り。「鶏と野菜だし仕立て」はチキンと野菜類の穏やかなだし風味に、たもぎ茸の旨みを加え、刻みたまねぎ入り。化学調味料無添加、国産米使用。既存品同様に袋のままレンジアップが可能。初年度売上目標は2品で1億円を計画する。

またスリービー社は創業34年、たもぎ茸ひと筋に生産・研究を行う。たもぎ茸の全国生産量413t(平成29年度)のうち、76%の315tを生産するトップメーカー。特にここ20年ほどは機能性研究に尽力。βグルカンには免疫力の向上効果、エルゴチオネインは抗酸化作用が見られ、この含有量はキノコ類の中でも最大であることが分かっている。石田社長は「今回のコラボが、ひいてはたもぎ茸そのものの啓蒙になれば」と期待を寄せた。

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