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脱・黎明期に向けて―PBF啓発に力/不二製油

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流通コラボでキッチンカー好評

ららぽーと和泉にPBFキッチンカー登場

国内プラントベースフード(PBF)業界の先駆者として知られる不二製油は、その啓発活動に注力している。これまで企業向けの取り引きが多かった同社だが、PBF市場活性のため、専門店「UPGRADE Plant based kitchen」やキッチンカーを活用した消費者への提案に余念がない。

PBF市場は、特に国内において黎明期であるが、多種多様な企業が参入して今後の成長に向けた整備が進んでいる状況だ。成長のドライバーは製品力の向上。同社では4つの事業領域、植物性油脂、業務用チョコレート、乳化・発酵素材、大豆加工素材の各事業部門が連携した製品開発に取り組んでいる。各事業が持つ技術を融合し、付加価値の高い製品力強化に向けた組織体制も整ってきている。

目指すところは「選択肢の拡大」。大豆ミートなら、それが消費者にとって特別な素材ではなく、動物肉と同様に当たり前の食材の一つとして選ばれる、そんな時代を引き寄せたい。これを様々なカテゴリーで実現しようとしているのだ。

中間素材メーカーとして今まではリーチが十分ではなかった、一般消費者に対するPBFの認知向上にも積極的な動きを見せる。3月25~27日には、三井ショッピングパーク ららぽーと和泉(大阪府和泉市)でキッチンカーによるメニュー販売を実施。26日には「みんなでチャレンジ!食育ビンゴby不二製油」も開催した。

ららぽーと和泉は、大阪府南西部に位置する泉州エリアの地場食材の訴求や地域振興に積極的。不二製油も同じく泉州地区に本社を構え、PBFの浸透だけでなく地元活性にも意欲を示しており、両社がコラボした企画は地域住民を中心に好評を博した。

キッチンカーでは、人気ナンバーワンの「彩り野菜と大豆ミートの油淋鶏弁当」(税込800円)、「彩り野菜と大豆ミートの揚げ餃子弁当」(同)を中心に、油淋鶏と揚げ餃子の単品(各500円)、「ソイチーズのポテトサラダ」(300円)も販売。品質は正に〝選択肢を広げる〟のに十分な味わいだ。

移動販売ブランド「My Cook car」を運営するサンパーク社によると、昨年大阪府内を中心に行ったキッチンカーでの販売では、日販7~8万円に達することもあった。このレベルの販売金額が、PBFの浸透度を計る一つの指標になるという。流通企業からの出店要請も増えている。4~5月にかけても大阪で店舗イベントに関連した出店を検討中。こうしたアプローチが、消費者の意識にどこまで迫れるのか注目が集まる。

開店間もなくして健康を気遣うお客さんから注文が

一番人気の「「彩り野菜と大豆ミートの油淋鶏弁当」」

「彩り野菜と大豆ミートの揚げ餃子弁当」も植物肉とは思えないレベル

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