THE FOOD WEEKLY

酒類

ワインでも炭酸割り/サントリーワイン

投稿日:2021年1月20日

家飲み刺激し3%増計画

吉雄社長

サントリーワインインターナショナルは、ワインを炭酸水で割った「ワインサワー」を提案する。サントリースピリッツがウイスキーハイボールで成功を収め、昨年はジンでも炭酸割りを強化。それに倣いワインをより気軽に楽しんでもらおうと、炭酸割りを提案することで伸長が期待される家飲み需要を刺激する。

2021年事業方針説明会を1月20日にサントリーホール(東京・港区)で開催し、吉雄敬子社長が戦略を語った。昨年の国内ワイン市場は数量ベースで93%。業務用が60%と大きく落ち込み全体に影響を与えたが、家庭用は107%と伸長した。在宅時間が増え、手の込んだ料理を作る機会も増加したことが要因にある。中でも20~30代の若年層の購入は、122%と大幅に伸びた。特に国産カジュアル、輸入デイリーワインといったエントリーワインの人気が高く、新規ユーザー獲得に成功した。

今年も家庭用の伸長を見込みさらなるユーザー増加に向けて取り組む。国産カジュアル、輸入、日本ワインといった「既存領域」の強化に加え、多様なニーズ、より気軽にワインを楽しむことをテーマにした「新たなポテンシャル領域」を創出する。「領域の拡大、急速に変化する消費行動を捉えユーザーを囲い込む」と力強く語った。

今年は年間販売数量688万ケース(前年比103%)を計画。国産カジュアルワインは「酸化防止剤無添加のおいしいワイン。」「デリカメゾン」に注力。新商品、ワインサワー提案で両ブランドとも5%増を狙う。

輸入ワインは、欧州ワインの主力ブランド「レゾルム ド カンブラス」から「ピノ・ノワール」、ほのかな甘口で飲みやすいドイツワイン「プリンツ ベア」を新発売。「サンタ バイ サンタカロリーナ」はリニューアルし、親しみやすくも上質感のあるチリワインを訴求。このほか「№1ブランド」「オーガニックワイン」戦略で売り場での選びやすさを図る。3~6月には外食、旅行気分を訴求する「食卓で世界を旅しよう!キャンペーン」も実施する。

日本ワインは、自社ワイナリー「登美の丘ワイナリー」「塩尻ワイナリー」「岩の原葡萄園」を中心に、栽培スぺシャリストによるさらなる品質・価値向上、ユーザーの深掘りを目指す。

そして「新たなポテンシャル領域」として、2月からワインを炭酸水で割った缶入り「ワインサワー」を新発売。さらに昨年期間限定発売し、好評だった和スパークリングワイン「雫音(しずね)」の通年化。缶入りスパークリングの新商品「ボッリチーニ」など、積極的なマーケティングを仕掛ける。

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