THE FOOD WEEKLY

Pickup 油脂

から揚げが旨くなる油が登場/J―オイルミルズ

投稿日:2019年2月1日

変化する食卓に新しい油の使い方を提案

春の新商品で調理したメニューが提供された

J―オイルミルズは春季油脂新商品試食会を1月28日、おいしさデザイン工房(東京都中央区)で開催。古川光有執行役員油脂事業部長が新商品発売の狙いを説明した。

家庭用油脂市場は中期的な成長が続いている。2017年度の市場規模は1293億円。オリーブオイルやプレミアムオイルの家庭内浸透を受けて、過去10年で124.7%の成長を見せた。また、家庭内での在庫本数はオリーブオイルとごま油等の増加もあって1.3倍となった。

一方、過去15年を振り返ると、キャノーラ油等の汎用油はライトユーザー化が進む。ライトユーザー層の年間購入量は平均で2213g。全体に占める構成比は37%→54%、単身・夫婦二人世帯の割合が上昇。「今後もさらなるライトユーザー化が進む」と古川氏。

また、汎用油を使って作るメニューも減少するが、〝から揚げ〟や〝肉炒め〟の伸長が続いている。1000食卓当たりの登場頻度では、鶏肉のから揚げは過去5年で8%の増加、豚肉の中華風炒めものは6%増。同時に中食や加工食品への移行、オリーブオイルやごま油等への移行も同時に進んでおり、古川氏は「料理や食べ方によって油の使い分けが浸透している」と分析。

「揚げ物」に使用した油を何度も使う人も減少している。1回の人が2000年の17.2%から、17年28.0%まで増加。逆に複数回使う人は減少傾向にある。同社は「揚げ物を良い状態で揚げたい」という意識が強まっているーと仮説。揚げ方についても約8割の人がシャローフライ、具材が油にギリギリ浸かる程度(400g以下)。いわゆるフライパン調理という実態も浮かび上がった。

そこで3月上旬から発売するのが「AJINOMOTO から揚げの日の油」400gフレッシュキープパウチ(想定売価250円前後)。いま人気のから揚げ専門店のおいしさが、家庭で手軽に再現できる。日本唐揚協会も認定する。

独自技術により鶏のコクとうま味を引き出し、後味の切れが良い。食感が長持ちする成分を配合した。包材は鮮度を維持し、酸化を防ぐフレッシュキープパウチを採用。環境に配慮した植物由来プラスチックを原料に使用し、エコマーク取得も申請中。

発売前テストでは、味や食感、全体の満足感に93.4%の人が「満足」と回答。少ない油でも、食感よく、専門店のような味わいに対して高い評価が得られた。さらにサイズ感も8割以上の人が「適量」と回答した。

ユニークな商品名に関しては、ちょっとしたハレの日やプチご褒美、料理への愛情に力を入れたい日など、家族全員が大好きなから揚げを手作りする。そんな〝から揚げの日〟を応援したいーとの思いが込められた。

さらにイメージキャラクターには女優の西田尚美を起用。3月からテレビCM等さまざまなコミュニケーション活動を展開していく。

一方、汎用油カテゴリーでも新たな施策。同社は汎用油の使用者の約8割が「1000gを多い」と感じ、401~700gに適量サイズがあることを調査で確認。

コクとうまみの大豆油にあっさりと軽いキャノーラ油、オリーブオイルをブレンドした「AJINOMOTO プレミアサラダオイル」(同300円弱)は幅広い料理に使え、大豆を丸ごと使ったコクと旨みが特徴の「同 大豆のサラダオイル」(同250円前後)は炒めものに好適。各600gUDエコペット。3月上旬からの発売。

古川氏はスタンダードな1000g汎用油を、例えば400g分をよく使うから揚げ用に「同 から揚げの日の油」で、残りを適量かつ適価なプレミアム感あるオイルに置き換えれば「油の新鮮なサイクルが実現できる」と語る。

この他、家庭用では「同 健康 調合ごま油」のラインアップに、600gUDエコペットを追加発売。コレステロールゼロの栄養機能食品(ビタミンE)で、加熱しても香りと風味がしっかりした調合ごま油。「ラーマ バター好きのためのマーガリン」「同 オリーブ&バターの風味」は3月から順次パッケージ変更し、トライアルを促す。

業務用では、あらゆる料理の香りとコクを高める調味油「J―OILPRO®」シリーズで、最も人気のバターフレーバーオイルに、新商品「同 プレミアバターフレーバーオイル」1350gエコボトルを3月1日から新発売。国内のバター生産量減少と価格の高騰による外食・中食産業の課題解決に提案する。

バターフレーバーオイルは、独自技術(ミルキーアップ製法+DELICI UP製法®)によってバターの香りとコクを再現。液状による作業性の良さ、冷めても固まらず焦げ付きにくい。しかも常温保存が可能だ。今回の新商品ではよりバターらしさをプラス。専門スタッフによる加熱調理時の風味検証も実施。最も重要なバターのミルク感とコクの加熱劣化耐性に優れていることを確認。多数のシェフからも高い評価を得られた。オムレツやグラタン、ムニエルなど洋風料理に、バター使用量の80%を目安に使うのがポイント。

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