商品・情報の提案が進化 Mart新商品グランプリ20周年
日本アクセスは1月17・18日の2日間、西日本地区における春季展示会「春季Food convention 2019」をインテックス大阪で開催。出展社は前回並みの約550社(ドライ148、アイス19、冷凍食品24、和日配77、洋日配57、乳製品11、生鮮・デリカ138、その他76)。得意先は約6000人を招待した。
展示会テーマは「New ACCESS Way2020〜進化・創造〜」。松本隆司執行役員海外事業・マーケティング管掌兼マーケティング・RS部長=写真=は「企業のあるべき姿として進化を続けることを明確化した」と狙いを語った。見所は今年20回目を迎えたMart企画を始め、アクセス業務用市場開発研究会(AG研)等を中心とする生鮮・惣菜関連の提案、デジタルマーケティング等の得意先に役立つ情報発信。自社ブランドDelcy、miwabiや留型商品も充実し、西日本会場限定企画も注目された。
「Mart新商品グランプリ」では過去20回を振り返り、主婦の意識や食まわりのトレンドなどに基づく市場の動きを解説。Mart会員100人によるNB新商品83品の試食・投票が行われた。ランキングは2月28日発刊のMart誌上にも掲載される。また、バイヤーが投票するバイヤーズグランプリも同時開催された。
「Think Promotion」コーナーでは、食のトレンドや博報堂プロダクツのシステムを使ったストアアプリを紹介。話題のVRを使った自宅での買い物体験も行われ、パンやりんごなどの売り場に立つとその香りが再現され、その臨場感に来場者の高い関心が寄せられた。
業務用の生鮮・惣菜提案が今年も充実。「AG研」の取り組みでは業態に合わせた8つの分科会で誕生したメーカーとの開発商品を紹介。テーマは簡便・健康などに着目した「食べる人、作る人への思いやり」。デリカ商品では「人手間」をキーワードに、インストア調理商品として人手不足に対応し、スチコンを使った15分で一斉調理ができるチルドキットメニューを訴求。冷凍キット商材では好評の北海道関連商品を拡充。新商品・豚丼を提案し、得意先の反応も上々。
外食・給食向けではSNS映えを意識した商品が充実。レモン果汁など酸性のものを入れると、色が青から紫に変わる飲料のバタフライピーティー等が注目された。軽減税率を踏まえたテイクアウト用容器も訴求した。
市販用では健康トレンドを捉えた高血圧・脱水症対策商品を展示。高血圧対策に減塩商品の他、乾物や魚惣菜を提案。マグネシウムやカリウム、カルシウム、食物繊維等が塩分排出、血圧上昇抑制などに寄与する。市場拡大が続く豆乳ヨーグルトにもスポット。
強化する乾物・乾麺では試食やコラボが充実。乾物は惣菜の素など即席商材とコラボし簡便なメニューを提案。〝あなたの知らない乾物の世界〟と題し、さまざまな農水産乾物も展示された。乾麺は健康感を打ち出した新商品や留型が揃う。留型では全粒粉を4割配合した揖保乃糸手延素麺、2割配合の素麺(たなか物産)。手延べ半生めんの製造実演(かも川手延素麺)と留型商品の試食も行われた。
この他、新元号を前に平成にヒットした加工食品を年表で振り返った。
フローズンでは「フローズン・アワード」の紹介の他、ケイエス冷凍食品と開発した冷凍惣菜キット、和風・洋風・中華風の3種を提案した。
酒類はチルド生酒のラインアップを充実、おつまみとのマリアージュを訴求。駅弁コーナーでは北海道の魚介を詰め込んだ「北の海鮮玉手箱」等の先行商品や新商品が充実。北海道物産には今年も力が入っていた。
西日本限定企画「eatoco」では、各部門が連動し消費者が購入しやすい売り場を提案。月ごとにテーマを設け、例えば暑さで調理意欲が減退する7月には「ひと品完結飯」として、簡単調理で済むチルド品や惣菜の素を紹介した。
この他、焼き芋企画や素材系冷凍食品の展示。さらに分析機器による唐揚げの味覚の科学的検証を行い、来場者自らが味覚との比較体験など、商品部・近畿生鮮デリカ営業部・企業統括部が連動を強めた展開を行った。
WEB先行記事(スライド写真は各11枚)