従業員イチ押し商品への関心も高く
購買データ事業を手がけるリサーチ・アンド・イノベーション(RnI、東京都港区)は、レシート・バーコード登録アプリ「CODE(コード)」で取得した購買データと、シャープのテレビ視聴データを連携させ、TBS系の人気番組「ジョブチューン」で紹介された商品の購買行動を分析した。
事例として取り上げたのは、2025年3月11日放映の「超一流中華料理人がジャッジ!味の素Cook Do従業員イチ押し商品TOP10!」。放送では10商品のうち9商品が合格し、6商品が満場一致で合格した。分析の対象は、テレビ「AQUOS」の視聴データと購買データの連携活用に許諾したCODEユーザーのうち、継続的な購買変化を追える600人とした。
視聴者の購入数、放送後に大きく伸長
放送前の「Cook Do」購入動向は、番組視聴者と非視聴者で近い推移を示していた。一方、放送後は視聴者の購入数が非視聴者を上回って増加。番組視聴が購買の後押しとなった可能性が示された。
放送直後には購入が集中したためか、視聴者の購入数は放送2カ月目以降に一時減少した。ただ、5カ月目以降は回復傾向となり、まとめ買い後の在庫消化を経た再購入とみられる動きも確認されたという。
放送後半年間の累計購入数を100人当たりで比較すると、視聴者は245個、非視聴者は219個だった。短期的な反応にとどまらず、視聴者の方が中長期でも購入量が多い結果となった。
放映対象商品の構成比は35%に
今回の放送では、数ある「Cook Do」商品の中から「従業員イチ押し商品TOP10」が取り上げられた。放送後1カ月間の商品別購入金額構成比を見ると、視聴者における放映対象商品の構成比は35%で、非視聴者の23%を12ポイント上回った。
番組を見た消費者が、単にブランド全体を購入するだけでなく、番組で評価された個別商品を選択していたことがうかがえる。
一方で、対象商品の中には店頭での取り扱いが限られていた可能性がある商品もあった。RnIがCODEの購買データを基に商品別の取り扱い指数を算出したところ、「極 麻辣回鍋肉用 辛口」「極 香辣麻婆茄子 中辛」「KOREA!タッカルビ用 中辛」「四川式 回鍋肉用 中辛」などは、取り扱いチェーンが少なかった可能性が示された。
テレビ放映によって購買意欲が高まっても、店頭に商品がなければ購買機会を逃す。メーカーと小売業の連携による話題商品の売場確保が、放映効果を取り込むうえで重要になりそうだ。
従業員イチ押しと購入者評価が一致
CODEに蓄積された購入者評価を比較したところ、放映対象となった商品の多くは、その他の「Cook Do」商品の平均評価を上回った。従業員が推奨する商品と、実際に購入した消費者が高く評価する商品との間に一定の一致がみられたとしている。
中でも購入者評価が最も高かったのは、「Cook Do 極 麻辣回鍋肉用 辛口」。同商品は番組内の従業員イチ押しランキングでも1位となった商品で、社内評価と消費者評価の双方で支持を集めた。
購入者の口コミには、「ジョブチューンを見て食べたくなり購入した」「探してようやく見つけた」といった声が寄せられ、番組が購買の直接的なきっかけになった様子がうかがえる。味わいについては、辛味と旨味の強さ、本格感、ご飯との相性などを評価する声が目立ったという。
購買・視聴データ連携で販促効果を可視化
RnIは、CODEで収集するレシート、商品バーコード、口コミなどのデータと、視聴許諾を得たテレビ視聴データを組み合わせることで、番組や広告が実際の購買に与える影響を分析している。
CODEは、レシートと購入商品のバーコードを登録するとポイントが付与されるスマートフォンアプリ。登録ユーザー数は360万人超、月間商品登録数は4,000万点、購入者による商品評価は累計1.6億件を超えるとしている。企業向けには、購買データや口コミを閲覧・分析できる「買いログView」も提供している。
今回の分析は、テレビ番組で高評価を得た商品が購買を促すだけでなく、放映対象商品の店頭配荷や継続的な販売体制が、放映効果を最大化する鍵となることを示した。
WEB限定記事











