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THE FOOD WEEKLY

注目記事 小売

新型コロナ 巣ごもり疲れも食品の需要増は継続

投稿日:2020年3月17日

学校再開時期がポイント

備蓄需要が高まった即席袋麺

世界中を席巻している新型コロナウイルスにより、流通小売業の2~3月の販売状況は、混乱の中で伸長している。チラシ内容など販促策は変更を余儀なくされ、集客のためのイベントも行えない状況下で、春の棚替えが迫っている。

2月の食品販売は、納豆など発酵食品の売れ行きが伸び好発進。その後インバウンドロスはあったが、休校・テレワークなど、巣ごもり需要から即席めん、レトルト、冷食など即食・備蓄商材を求める動きが強まった。

加えてデマによりトイレットペーパーなど紙製品に需要が集中。特に2月後半から3月初頭までは、業態を問わず客が殺到した。量販店の中には2月の食品既存店売り上げを1割程度伸ばしたところもある。2月末から3月初旬は、より高い伸び率となり3月の実績を押し上げている。

3月2週目以降は、落ち着きを取り戻した中で即食商品の販売増が続く。特効薬を求めるのではなく、対症療法で様子を見ながらコロナと付き合っていく雰囲気が漂ってきた。情報の錯綜などの混乱を経て、さらには自粛・巣ごもり疲れもあって、いたずらに足掻いても仕方がないという心の動きが見て取れる。

こうした流れの中、イオンは3月28日、予定どおりイオンスタイル海老江(大阪市)をオープンする。いまだ自粛を余儀なくされる環境だが、誰かが声を上げないと経済は動かない。トップを走る小売業としての決断は評価したい。

ただし、これからの販促策は、新店舗も既存店も悩ましい。各地で花見イベントが中止となったが、店舗によっては花見需要の高いところもある。一方でさすがに即席食品だけでは、家庭内のメニューもマンネリ化するため、生鮮や調味料などが売れ出している。例年通りの販促が望めない中、微妙な需要の変化に対応しつつ、新商品の店頭化を含めた棚替えを進めることになる。ネットスーパーの需要も増加基調だが、便数制限により完全な需要対応が難しいジレンマがある。

それでも小売業には一定の需要がある。対して外食は、2月は前半の貯金があったものの、後半から大きくダウン。インバウンド依存度が高い店舗は客数が半減。これがそのまま売り上げに影響し、3月実績はより厳しい予想にある。

外食の不振、海外からの注文消失で、各地の市場では荷動きが停滞。生鮮各種の相場が急落した。休校により給食用の牛乳は売り先を失った。乳業メーカーの加工用に回しているほか、一部のスーパーが店頭で販売を行うが、酪農家の不安は拭えない。

国内では余剰となる食品が散見される一方、中国が世界の工場として回復し、原料手当てや生産に本腰を入れれば、世界の原料相場は混乱をきたす恐れもある。こうした食品業界全体の動向が小売にどう影響を及ぼすか。対症療法を効果的に行う「備え」が重視される。今後は学校再開時期もポイントになりそうだ。

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