キャラクタープロパティ化でライセンス事業強化／六甲バター

「東京ギフト・ショー」に出展しライセンシーに初披露

「東京ギフト・ショー」に出展した六甲バターのブース（9月6日午後撮影）

六甲バターでは、「Q･B･Bベビーチーズと愉快な仲間たち」などの同社製品キャラクターをプロパティ（知的財産）化したことで、今後、ライセンス事業を強化していく。

すでにライセンサー（使用権を許諾する側）としてライセンス契約の実績があり、ライセンシー（使用権を許諾される側）への対応やプロパティ監修などの関連業務は、主にマーケティング部が担っている。
ライセンス契約増加に伴い人手不足が顕著化している様相だが、当面は需要を見極めるためのリサーチ活動にも注力する。

併せて、自社でのオリジナルグッズ販売も拡大する。
まずは首都圏、いずれは他の大都市などへの進出を目標に、出店機会を推し量っていく考え。

■「Q･B･Bベビーチーズと愉快な仲間たち」のグッズ販売スタート

六甲バターは、1972年発売のロングセラー商品「Q･B･Bベビーチーズ」が昨年発売50周年を迎えたのを記念し、QBBの公式キャラクター（ベビーチーズプレーン）である「Qちゃん」の新たな仲間となる「Q･B･Bベビーチーズと愉快な仲間たち」を発表した。

昨年11月にはお披露目機会として、JR三ノ宮駅のイベントスペースで初めてのPOPUPストアを出店。
また、6月第1日曜日（今年は6月4日）の「ベビーチーズの日」に先立ちけ、5月1日～6月11日にヴィレッジヴァンガード全国64店舗で、「Q･B･Bベビーチーズと愉快な仲間たち」とのコラボグッズを販売した。

いずれの出店機会も大好評。購入ユーザーからは新しいグッズ販売の要望や問い合わせ、小売店・グッズメーカー等のライセンシーからも問い合わせや企画提案が相次いだ。

これらの出店成功もあり、今年1～6月に計6件のライセンス契約を締結。
現在も複数のライセンシーにより、今秋以降に販売される予定商品の企画・製造が進行している。

■「東京ギフト・ショー」に出展してライセンシーを募集
ライセンサーとして自社プロパティを公にするとともに、新たなライセンシーを募集するため、9月6～8日まで東京ビッグサイトで開催されている国内最大規模の生活雑貨の国際見本市「第96回東京インターナショナル・ギフト・ショー秋2023」に出展した。

六甲バターのブースは東2ホール（東2-T12-18）で、アニメやキャラクターなどプロパティ保有のライセンサーが集まる「キャラクター・ライセンス・エンターテインメント」エリアにある。

同社ブースでは、主力プロパティである「Q･B･Bベビーチーズと愉快な仲間たち」をはじめ、学校給食などでお馴染み「型抜きチーズ」のコラボグッズなどを多数展示。
プロパティを紹介するための展示会出展は今回が初めてということもあり注目され、初日(9月6日)午前中には同業者である他プロパティのライセンサーや、ライセンシーである小売店・生活雑貨メーカーなどの担当者が同社ブースを訪れた。
各プロパティの特長や販売実績などを中心に、自社のライセンス事業についても詳しく紹介したという。

今後の展示会出展については、現時点では予定されていない。
しかし今回の出展での反響次第で、ライセンス事業の計画そのものを見直す可能性も。
ライセンシーの獲得状況や問い合わせ数などによっては、事業展開のスピードを早める必要もある。需要と供給のバランスを見極めたうえで、同様展示会への出展も熟考する。