JAXA「宇宙日本食」認証など話題豊富
ホテイフーズコーポレーションは、今年発売50周年を迎えた主力商品「やきとり缶詰」シリーズのプロモーションを強化する。2月26日に富士川工場(静岡県富士市)でメディア見学会を開催し、山本達也社長が今後の取り組みを示した。
「やきとり缶詰」は1970年の発売以来、累計販売数9億缶を超えるロングセラー商品。発売当初から国産鶏肉を炭火で香ばしく焼き上げ、本格的な味わいにこだわる。中身だけでなくメインキャラクター「ヤキヤキ親父」などイラストレーターのおおば比呂司氏が描くパッケージデザインも、ほのぼのとした雰囲気でファン拡大に一役買う。現在やきとり缶詰市場でシェア7割強を占め、年間販売は約2000万缶。おつまみ需要のほか、料理の素材として利用する汎用提案も奏功し順調な売れ行きを見せている。
昨年10月25日には「やきとり たれ味」「同 柚子こしょう味」が、国立研究開発法人宇宙航空研究機構(JAXA)の「宇宙日本食」に認証。実際に日本人宇宙飛行士が、宇宙空間での喫食を計画。今年1月からは「たれ味」「柚子こしょう味」にJAXA「宇宙日本食」ロゴを入れ、3月2日から「ヤキヤキ親父」が宇宙服を着たパッケージデザインの2缶セットを発売する。静岡市民の投票で「100年先まで大切に残していきたい商品」を選ぶ、「しずおか葵プレミアムAWARD」も受賞した。
新フレーバー「やきとり 塩レモン味」(固形量55g・内容総量70g/160円)も、3月2日から発売。塩味をベースにレモン果汁で爽やかに仕上げ、ビールやレモンサワーとの相性も良い。パスタとオリーブオイルを使った「冷製塩レモンパスタ」など、アレンジメニューも作れる。
これでフレーバーは「たれ味」「塩味」「ガーリックペッパー味」「柚子こしょう味」「うま辛味」を加えた全6種類。「やきとり缶詰」を中心に、昨春発売した缶詰業界初の鶏からあげ缶詰(和風醤油味、旨辛たれ味、てりマヨ味)と合わせ市場活性化を図る。
また富士川工場は1967年に竣工した、「やきとり缶詰」の一大生産拠点。国産鶏肉の受入、炭火による焙焼、カット、肉詰、真空巻締、殺菌の工程を経て1日約10万缶を生産する。特に炭火による焙焼工程は、「炭火職人」と呼ばれる専門家が絶えず炭火を調節し「やきとり缶」のおいしさを見守っている。
山本社長は発売50周年について「宇宙日本食の認証、市民投票による受賞をうれしく思う。社員一同気合が入っており、今後も缶詰の良さを伝えたい」と語る。また宇宙日本食の認証ではJAXAでの宇宙日本食の存在を知り「宇宙でやきとり缶詰が食べられるなんて、素敵だとの思いで実現した。これからもロマンが語れる仕事を継続したい」と未来を展望した。
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