「人手不足」「フードテック」「価値変容への対応」がカギ
日本アクセスは、設立30周年を記念した業務用展示商談会を9月13・14日、東京ビッグサイト東1ホールで開催した。メインテーマに「創造と挑戦」を掲げ、「人手不足」「フードテック」「価値変容への対応」の3つのサブテーマに沿った提案を行った。
2018年の25周年記念開催から5年ぶりとなった業務用展示商談会は、前回から34社増の121社のメーカーが出展し、会場の約半分のスペースで提案を実施。来場者は2日間で約3200人。中食事業者を中心に外食、その他関係者が来場した。また今回は初めてフードスタイルジャパンとの同時開催となり、オープニングセレモニーも行われた。
会場では30周年の軌跡や、江戸の大火からの復興のため全国から集まった職人などへの屋台文化をキッカケとする中食・外食のルーツ、さらには「チル酒」で来場者を迎え、AG研によるメニュー開発選手権、TREND予測のパネル展示などを設置。さらには中食・外食の未来を、配膳・作業用ロット、無煙分離機による新しい喫煙スタイル、ドローンによる物流の未来等を紹介した。
また、「生鮮」「デリカ」「外食」「ノンフード」の各分野を3つのサブテーマを通じて提案。強化分野の一つ・酒類では、これまで提案してきたチル酒、クラフトビールに続き、凍眠凍結酒は伊藤忠商事グループとしてシナジーも期待。また、来春の発売に向けて企画中の「ムース酒」も初披露。エアカット方式のフードスプレー(ルミカ社)で、調味料や飲料など幅広い分野での導入が進んでいる。
強みの一つでもある乾物・乾麺からは、中食ルートに採用が進む乾物に加え、乾麺では「The乾麺グランプリ」メニューを活用して、セントラルキッチンやアウトパックへの提案を強化していく。
また、オープニングセレモニーの前に、業務用管掌の松本和宏常務執行役員らが専門紙と会見。4~8月の業務用売上高について計画以上の進捗と説明。第8次中計、2024年度売上高7885億円達成に向けて、本展示会を次の商談の機会につなげる重要な位置づけとの考えを示した。
さらに注目の2024年物流問題について言及。取引関係にある大手チェーンを中心とした外食76企業1万4千店舗において、配送効率やリードタイムの見直し等に取り組んできたとし、今後半年をかけて検証していく段階に入ったという。
2023年9月25日付