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今年の鍋は+チーズ!/Mizkan

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内食需要見込め2ケタ増狙う

伊藤勝巳取締役MD本部長㊧と、中田賢二商品企画部長

Mizkanは鍋商戦本番入りを控え、今年の鍋トレンドのカギを握るのは「+(プラス)チーズ」との予測を発表。鍋つゆの新商品やしゃぶしゃぶでチーズを使ったメニュー提案を行う。

先週の月曜日(8月26日)、同社は東京・丸の内のABCクッキングスタジオで「2019年鍋トレンド発表会」を開催し、伊藤勝巳取締役MD本部長が冒頭あいさつで今年の鍋商戦への期待を語った。同氏は天皇陛下即位の礼正殿の儀、消費税増税、さらにラグビーワールドカップなど国際的なスポーツイベントの開催により、団らんシーンの増加やお祝い、お祭りムードが高まることを受けて、「鍋や寿司需要が期待できる」と展望。そして、トレンド食材であるチーズを取り入れたメニュー提案で市場の活性化を図っていく考えを示した。

また昨年の鍋市場について中田賢二商品企画部長がレビュー。18年9月~19年2月の需要期における食卓出現数は前年同期に対して99%と微減。特に需要期入りとなる10月が気温の高さに加え野菜相場も高く83%と大幅に下落。12月以降は回復を示すも期間計ではカバーできなかったと指摘。

鍋調味料市場(インテージSRI)を見ても、トータルで95.8%の506.5億円。最大カテゴリーの鍋つゆは95.8%の306.1億円、ぽん酢も95.4%の118.0億円と低調。この他、しゃぶしゃぶ、すき焼き、おでんの素も軒並み前年を下回る着地。ちなみに5年間の成長率は、鍋調味料全体で99.3%とほぼ横ばい。鍋つゆも100.3%とほぼ同様の推移を見せている。ぽん酢は98.5%の微減。

昨年の鍋つゆ市場を味種別で見ると、キムチ系が91.8%、和風系が93.0%、バラエティ系が92.4%で低調な中、あごだしなど和風系の〝だし〟をコンセプトとした商品は115.7%で好調。バラエティ系でも洋風スープは99.0%と堅調な動きを見せた。

一方、鍋商戦のカギを握る気温と野菜相場については、前年よりも気温が高く白菜相場も高止まりが見られた10月商戦の苦戦をマイナス要因に挙げた。

こうした外部環境の中で鍋調味料№1シェアの同社実績(純売上)は、鍋つゆ85億円(前年比96.8%)、ぽん酢151億円(95.7%)と、市場同様に前年割れ。

それだけに「今年は鍋つゆは2ケタ成長、ぽん酢は前年並みの販売を目指す」と期待は大きい。中でも近年消費拡大が続くチーズ需要に着目。チーズの消費量は4年連続で過去最高を更新し、総消費量は4.1%増の35万2930tと好調だ。特に昨年話題を呼んだチーズタッカルビやチーズハットク、バスクチーズケーキ等のトレンドメニューが全体消費の押し上げに寄与。今年もチーズ消費には十分な期待が持てると見ている。実際、昨年同社が行った鍋のご当地メニューを決める総選挙企画「MNB47」でも、チーズを使った「じゃがキムチのタッカルビ鍋」(北海道)が№1を獲得している。

そして、今年はチーズで仕上げる新商品「〆まで美味しい チーズで仕上げるポトフ鍋スープ」と「同 チーズで仕上げるミネストローネ鍋スープ」の2品を発売。「味ぽん」などつけだれで楽しむしゃぶしゃぶでも、チーズを使った食べ方を訴求していく。

プロモーションとしては〝旬発見!〟をコンセプトに旬の食材を使った鍋のテレビCM(約5700GRP)を放映するほか、発売55周年を迎えた「味ぽん」でも久しぶりに鍋のCM(約2900GRP)を投下。さらに「味ぽん」の誕生日〝11月10日〟にイベントを開催し、SNSを活用した投稿型キャンペーンも実施。昨年に続きご当地鍋グランプリも行う。

2019年9月2日付

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