育種・輸出・陸上養殖に注力
政府は6月5日、「令和7年度水産白書」を閣議決定した。今年の特集テーマは「養殖業の成長産業化に向けた対応」。天然魚の漁獲量が伸び悩む一方、世界的な水産物需要は拡大しており、政府は養殖業を安定供給と輸出拡大を担う成長分野と位置付けている。
白書によると、世界では養殖生産量が増加を続け、水産物生産全体の約6割を占めるまでに拡大。水産物の安定供給を支える中心的な産業となっている。一方、日本では高水温によるカキやホタテの大量へい死、ノリの不作、飼料価格の高騰、人手不足などが課題となっている。
こうした状況を踏まえ、政府は養殖業を「守る産業」から「稼ぐ産業」へ発展させる考えだ。育種技術による生産性向上や養殖クロマグロなどの輸出拡大、人工種苗の活用、スマート水産業の導入を進めるほか、ウナギの完全養殖や陸上養殖など次世代技術の実用化も後押しする。
また、需要を見据えて計画的に生産・販売する「マーケットイン型養殖」への転換も推進。品質や供給量を安定させる養殖の強みを生かし、国内需要への対応に加え海外市場の開拓を進めることで、水産業全体の競争力向上につなげる方針を示した。
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