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ナフサショック!ボードン袋不足が農業現場を直撃/農総研

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「野菜はあるのに出荷できない」事態も

産直流通事業を手掛ける 農業総合研究所 は、中東情勢の影響によるナフサ不足が農業資材の供給に深刻な影響を及ぼしているとして、全国の登録生産者を対象に実施した調査結果を公表した。野菜の包装に欠かせないボードン(防曇)袋の不足や価格高騰が広がり、「収穫しても出荷できない」といった事態が各地で発生しているという。

ナフサはプラスチック製品の原料となる石油化学基礎原料。近年の中東情勢の緊迫化などを背景に供給が不安定化し、農業資材にも影響が波及している。
特に深刻なのが、野菜を個包装する際に使用するボードン袋の不足だ。産直コーナーへの出荷では不可欠な資材だが、原料となるエチレンの国内減産などを受けて入手が難しくなっている。農業総合研究所によると、農産物は収穫できているにもかかわらず、包装資材が確保できないため出荷を断念するケースも発生している。

同社が2026年5月に全国の登録生産者38人を対象に実施した調査では、約9割が「4月以降に資材価格や入手状況の変化を感じた」と回答。約6割が欠品や納品遅延を実感していると答えた。影響を受けた資材としてはボードン袋が最も多く挙げられた。
生産者からは、「発注後に価格が30~40%上昇し納期も未定」「収穫しても出荷できないなら意味がないと播種を見送った」「近隣で資材が手に入らず遠方まで買いに行った」など、切実な声が寄せられている。

さらに、影響はボードン袋にとどまらない。農業用マルチフィルムや灌水ホース、農業用パックなど、農業を支える多くのポリエチレン・塩化ビニール製品もナフサ由来であり、農業資材全般で供給不安と価格上昇が進んでいる。
調査では、昨年と比べて30%以上のコスト上昇を感じている農家が約4割に達した。肥料や農薬、フィルム類なども値上がりしており、農業経営への負担は一段と重くなっている。一方で農産物価格への転嫁は容易ではなく、収益を圧迫している状況だ。

こうした中、約2割の農家が「作付け面積の縮小を検討した」と回答した。生産縮小の動きが広がれば、今夏の野菜供給量減少や価格上昇につながる可能性もある。
農業総合研究所は、「農産物はあるのに出荷できない、あるいは作ること自体を諦めざるを得ない状況は、農業の持続可能性にとって深刻な問題」と指摘。同社は全国81カ所の集荷拠点を通じて生産者への情報提供や資材調達支援を行いながら、引き続き現場の課題解決に取り組むとしている。
同社は全国約1万人の生産者と約2000店舗の小売店を結ぶ産直流通プラットフォームを運営しており、今回の調査結果について「今夏の野菜供給や価格動向を占う上でも注目される事例」としている。

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