東京藤友会が第39回総会

伊藤忠食品 岡本均社長

伊藤忠商事 石井敬太社長
冒頭、東京藤友会会長で味の素執行理事食品事業本部東京支社長の赤堀誠一氏があいさつ。続いて特別会員として登壇した伊藤忠食品の岡本均社長は、25年度業績について「仮需反動やダウントレンドカテゴリーの影響はあったものの、新規帳合の獲得で増収となった。利益面でも低重心経営の徹底により、営業利益、経常利益、当期純利益の3項目すべてで増益を達成した」と説明した。
25年度が中期経営計画「トランスフォーム2025」の最終年度だったことにも触れ、リテールメディアを活用した販促、冷凍売場向け商品開発、物流課題解決などを重点施策として推進したと報告。「メーカー各社とのサイネージ販促や商品開発、物流協業など、多方面での取り組みが広がった」と振り返った。
さらに、同社が創業140周年、伊藤忠食品発足30周年の節目を迎えたことを踏まえ、「現在の姿はメーカー各社の支援があってこそ」と感謝を表明。一方で、人口減少や酒類市場縮小、インフレ、人手不足、小売再編など食品流通業界を取り巻く環境変化に触れ、「過去の経験値だけでは対応できない時代に入っている」と危機感を示した。
その上で、伊藤忠商事によるTOBを経て完全子会社化を選択した背景について、「グループ経営資源を最大限活用し、会社と人材を劇的に変革するため」と説明。伊藤忠グループのグローバルネットワークや調達力、情報力と、伊藤忠食品の現場力・実行力を融合し、「経済合理性と持続性を兼ね備えた新たなビジネスモデルを実現したい」と述べた。新たな中期経営計画を公表しなかった理由については、「メーカー各社の意見や要望を聞きながら、〝水のごとく〟柔軟に対応できる組織をつくりたい」と語った。
総会ではこのほか、伊藤忠食品常務執行役員第三営業部門長の佐伯泰昌氏が、新設したPB開発室の方針について説明。商品本部本部長の上村一仁氏は物流・商品政策を紹介し、執行役員リテール本部本部長の星利夫氏は、5月時点で1万1169台まで拡大したサイネージを活用した販促施策について、具体的事例を交えて説明した。
続いてあいさつした伊藤忠商事の石井敬太社長COOは、伊藤忠食品への公開買付けが4月9日に終了し、5月21日に完全子会社化される見込みと報告。「人手不足や物流費高騰、エネルギーコスト上昇など、食品流通業界の課題にスピード感を持って対応する経営体制を構築するための完全子会社化」と位置づけた。
さらに、「物流機能強化、デジタル戦略、低温事業拡大などに一丸となって取り組む」とし、「『利は川下にあり』の経営方針のもと、マーケットイン発想で食品流通業界を盛り立てたい」と強調した。
総会後の懇親会では、アサヒ飲料の近藤佳代子社長が事例発表を行ったほか、東京藤友会副会長でサントリー常務執行役員首都圏営業本部長の鈴木康二氏が乾杯の発声。特別会員として伊藤忠食品常務執行役員第一営業部門長の大塚剛氏が謝辞を述べ、東京藤友会副会長でアサヒビール量販本部広域第四アカウント支社長の中村友氏が中締めを行った。
2026年5月25日付



