需要期に向け「コーラ」ブランドを徹底強化へ
コカ・コーラシステムは需要期の夏場に向け、「コカ・コーラ」ブランドの強化に乗り出す。5月28日には日本コカ・コーラ本社で夏季戦略発表会を開き、コカ・コーラTMグループ島岡芳和統括部長が同ブランド初のエナジードリンク「コカ・コーラ エナジー」など新商品、プロモーションについて説明した。
「コカ・コーラ」ブランドは昨年、主力商品によるコア領域、透明炭酸やパウチ入り冷凍コーラといった新商品、テレビCMなど積極的なコミュニケーションが奏功し大きな成長を遂げた。
今年もグローバル展開するワンブランド戦略のもと、日本市場に合わせた商品を展開する。新年に発売したおみくじ付「福ボトル」は、昨年同時期に発売した冬季オリンピックボトルを上回る売上で、幸先の良いスタートを切った。
島岡統括部長はさらなる伸長には需要期の取り組みが重要だと訴える。夏の炭酸飲料の市場規模は冬の1.5倍、約500万人増えると推測。「夏の飲用者獲得に向けたキーワードは味わいと新規性だ」とし、強力な新商品攻勢を仕掛ける。
6月10日から「コカ・コーラ クリアライム」(500mlPET、140円)を夏季限定発売。昨年発売した透明炭酸「コカ・コーラ クリア」のフレーバータイプとして、ライムの爽やかな香りを引き立たせた。新時代の幕開けを印象付ける「令和にライムあり」をキャッチコピーに、女優の綾瀬はるかを起用したSNS企画を展開する。
「コカ・コーラ」「同 ゼロ」には、6月17日からコールドサインデザインを期間限定で採用。冷やすとラベルの色が変わり、夏場に嬉しい〝キンキン〟に冷えた飲みごろを知らせてくれる。
そして7月1日からは「コカ・コーラ エナジー」(190ml缶/148円[自動販売機限定]、250ml缶/190円)を新発売。カフェイン、ガラナエキス、ビタミンB6、ナイアシンを配合し、「コカ・コーラ」の爽快感とエナジードリンクならではの刺激的な味わいに仕上げた。波打つようなデザインのパッケージは飲用後の刺激、高揚感が体内を巡り伝播する様子をイメージした。
今年4月以降、スペイン、ハンガリーを皮切りにヨーロッパ各国で発売され大きな話題を呼んでいる。日本では「仕事も遊びもポジティブに!」をテーマに発売前のティザー広告、店頭販促に注力し導入期のインパクトの最大化を目指す。
同社はかつて「バーン エナジードリンク」を発売していたが、新商品との違いについて島岡統括部長は「『コカ・コーラ』を冠したブランド力、安心感」を挙げる。エナジードリンク市場は近年、平均成長率12%強と拡大傾向にある。エナジードリンクは炭酸飲料と併飲するケースが多く、「コカ・コーラ」による本気のエナジードリンクの実力を示すことで市場での存在感を高める狙いがある。
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