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加賀友禅と伝統工芸コラボ第1弾/アップサイクル

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京都精華大学の学生が環境テーマにデザイン

会見の様子(左から3人目が毎田代表)

業界の垣根を超えた各社が連携し、新たなリサイクルの形式を提案する一般社団法人アップサイクルは、石川県で500年の歴史がある染物「加賀友禅」とのコラボ企画を展開する。

同団体は、ネスレ日本の「ネスカフェ」「キットカット」をはじめとする紙資源や間伐材を紙糸に生まれ変わらせるプロジェクト「TSUMUGI」を展開しており、これまでTシャツやトートバッグを販売してきた。今回は紙糸でできた手ぬぐいを用い、日本伝統工芸とのコラボ第1弾として「加賀友禅 毎田染画工芸」(石川県金沢市)と共同で「アップサイクル加賀友禅手ぬぐい」(縦90㎝×横32㎝、税込2,990円)を制作。12月8日から「毎田染画工芸」をはじめ、「クラフト&テロワージュ」(東京都文京区)、ECサイトで販売している。

加賀友禅は、「加賀五彩」と呼ばれる藍・臙脂・黄土・草・古代紫を基調とした色合いや、写実的に描かれる草花をモチーフとした絵画調の模様が特徴。葉が虫に食われた様子を描き込む「虫喰い」、図柄に立体感を生み出す「先ぼかし」などの技法が使われ、金箔や絞り、刺繍などの加飾を用いる京友禅とは異なり繊細な染技法のみで自然美を描き出す。

コラボ企画が発足したのは今年6月。「毎田染画工芸」の友禅作家である毎田仁嗣代表の監修のもと、次世代を担う京都精華大学の学生によるデザインと友禅染により原画を制作。学生たちは、紙糸でできた手ぬぐいにちなみ、環境や共生をテーマに独自の視点でデザインを施した。

販売初日には「毎田染画工芸」で会見を開き、毎田代表は「紙糸でできた手ぬぐいに、非常に興味を持った。学生との協業により、加賀友禅の新たな可能性、広がりを期待したい」と語った。またデザインを担当した学生たちも参加。「環境も、伝統も未来に残すもの」「コラボをきっかけに伝統工芸を知ってもらえる」などとコメントし、「言語が違っても伝わるデザインにこだわった」と訪日外国人も多い金沢のお土産としてもアピールした。

「TSUMUGI」ECサイト
https://tsumugi-upcycle.com

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