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生パスタ新市場を創出/日清製粉ウェルナ

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アップサイクルも始動

岩橋社長

日清製粉ウェルナは、秋の新製品発表会を8月5日に都内で開催。今年は「マ・マー」ブランド70周年を迎え、パスタ市場も好調に推移する。岩橋恭彦社長は「マ・マー」のリブランディング効果に手応えを示しつつ、秋冬商戦では「生パスタ」新市場の創造に意欲を見せた。

社名変更、新たな企業ブランドの展開から今年で4年目。昨年11月には大谷翔平選手との広告出演契約を締結。今春から新CMの放映と「マ・マー」のリブランディング戦略を推進し、パスタの販売は2桁伸長と好調に推移する。また、20~40代女性をメインターゲットとした冷凍パスタの新ブランド「RICH―NA」も順調に売り上げを伸ばし、市場の高価格帯カテゴリー(114%)をけん引している。

パスタは「主食としての存在感が高まっている」と岩橋社長。パスタの持つ時短・簡便性、備蓄性、コスパ、バリエーションは、単身・共働き世帯の増加や自然災害の増加、節約意識の増加、嗜好の多様化にフィット。岩橋社長は「この秋、パスタの楽しみ方を広げるべく、新市場を創造する『生パスタ製品』を提案する」と宣言した。現状、市場では1割程度とみられる生パスタだが、外食では専門店が増加し、消費者もそのもちもち食感への好意度は高い。また、業務用についても生パスタを中心とした本格的な個食冷凍パスタ「PASTA POLLUCE」5品を新発売する。

一方、海外事業においては欧州向けの輸出が順調で、今後は欧州のレギュレーションに対応した輸出専用品のさらなる開発と販売強化を行う。今年は「ANUGA2025」にも出展し、天ぷら粉を中心に幅広いラインアップを訴求する。日本国内でも好調な早ゆでスパゲティは、秋からベトナムでの販売を開始予定。現在、パスタソース等は3千店強への配荷が進み、11月にはホーチミンで冷凍食品を中心とした新商品発表会も予定している。

この他、パスタの製造切り替え時に発生する端材や輸送中の包装破損品など、食品ロスとなるパスタを飼料としてリサイクルしてきたが、今回新たな活用法として、プラスチック素材「パスタデプラ」(10~51%配合)を開発。アップサイクルプロジェクト「パスタデミライ」として始動。

開発には丸紅フォレストリンクス、コバヤシが協力。通常のプラスチックと同等の強度を持ち、パスタ由来の独特な風合いが特徴で、ハンガーやカトラリー、三角コーン、マグネット等に活用を予定する。

パスタをアップサイクル

2025年8月25日付

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