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植物性食の可能性 キッチンカーで探る/不二製油グループ本社

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需要解析進め大豆で世界を変える!

「UPGRADEキッチンカー」

大豆ミートなどプラントベースフードの専門店「UPGRADE Plant based kitchen」を百貨店などで展開してきた不二製油グループ本社は、キッチンカーでその可能性を追求する。初出店は、くずはモール前(大阪府枚方市)で3月29~31日まで展開。運営は百貨店のデリカ店舗同様のサンパーク社。

外出しづらい子育て世代のトライアルを促すべく、モールへの出店を決定。また、くずはモールがテナントの新規導入・改装にあたり、サステナブルイベントを開催中とあってタイムリーな出店となった。

営業時間は11~20時で売り切れ次第終了。メニューは主菜が選べる3種のデリボックス(主菜1品+副菜2品+雑穀米、1000円)。主菜は「アップグレードから揚げ~油淋鶏風~」「豚もDOKI☆っ酢」「大豆ミートとセロリのカシューナッツ炒め」、副菜は「クミン香るカシューナッツとまめまーじゅの人参ラペ」「ソイチキサラダ~棒棒鶏風~」。29日はまとめ買いする人が多く、想定以上の売れ行きとなった。キッチンカーは、将来的に関東圏での展開も視野に入れる。当面は1台の車両で大阪エリアを移動販売し、出店する商圏に合わせた需要に対応する方針。

UPGRADE店舗の展開を始めた当初は、健康意識の高い20~30歳代の女性層の需要を見込んでいた。実際には、精肉メニューと比べ柔らかく、また胃もたれしにくいとして、多くの高齢者から評価された。

そのポテンシャルの高さを改めて実感した同社は、啓発活動に加えより幅広い需要を模索するべく移動販売に踏み切った。今後は商業施設への出店に加え、競技場などでアスリートに新たなタンパク質補給メニューやオフィス街での展開も検討中。

大豆特有の臭みを極力除去する技術が同社の特長だが、大豆好きのユーザーなら臭みを含めた大豆感を重視する。また、濃い味わいのメニューなど、インパクトの強いものが人気の傾向にある。こうした多様な嗜好が混在するプラントベースフード市場では、どの嗜好にどのアプローチが適正かが分かるのはこれからだ。キッチンカーの展開で、需要分析が進めば同社が掲げる「大豆で世界が変わる」が実現され、次世代の生活者とその環境がアップグレードされるのかもしれない。

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