藤井寺市と地域連携協定を締結
イオン藤井寺ショッピングセンター(SC)が9月14日にグランドオープンした。当日は開店前に1800人の行列ができたほか、12~13日のソフトオープンでは累計6万人が来場した。
約40年間にわたり親しまれたSCを5年前に閉店。敷地は1.8倍に拡大し形状も変更、広い売り場作りを実現した。藤井寺駅周辺の再整備も進み、同SCオープンとともに駅前環境は大きく変わる。足元商圏が厚いため大型商業施設ながら、広域よりも近隣商圏を確保していく。
施設の中心となる食品売場はダイエーのイオンフードスタイルを柱に、同じフロアで生鮮食品を含めた食の専門店やレストランが240席のフードコートを取り囲む「Food Park」を実現。市場のような賑わいとともにイートインが可能。また、食品中心の日常ユースに対応した施設のため、2階のテナントにはカジュアル衣料等を導入した。
イオンフードスタイル藤井寺店はバイオーダー形式で調理し、出来立て・即食を可能とした「ちょいゴチ」コーナーを肉バル業態で展開。本格的なメニューに加え、ワインも充実。ダイエーグループのパン専門店「ボンテ」は店内調理の出来立てを70品目揃えた。定番品に加え、生食パン「白金(プラチナ)」などこだわり品も提案する。またシニア需要に対応し、だしで炊き上げた具材が魅力の巻き寿司に注力。さらに「オリジン東秀」商品も70品目展開する。
生鮮関連では、畜産で「さつま姫牛」を15品目展開。水産は「島根のお魚市」の展開や、新鮮な生本マグロにこだわった「魚屋寿司」を20品目揃えた。農産は大阪府南部産など10品目の地元野菜をコーナー化。また加工食品でも地元大阪の清酒やワインを揃えた。キッチンサポート「dai―dokoro」も導入。メニュー提案に加え、野菜の摂取状況を数値で見える化できる「ベジメータ」を国内スーパーで初めて導入した。
なお、同店舗では3km圏内19万人をメイン商圏としているほか、藤井寺駅に近いため駅利用客3.6万人の需要も視野に入れる。周辺は40歳代のファミリー層が中心。直営SKUは8750(畜産200、農産250、水産300、日配2100、ドライ4000、デリカ360で食品計7210)で、初年度売上21億円を目指す。
イオンモールの吉田昭夫社長は「ソフトオープンの買上率等を見ると、まずまず合格点」としたほか、同施設の食品ゾーンは海外に多い飲食ウエートが高いことを説明。「フードコートと食物販を隣接させるタイプは今後も増えるかも」と話した。ダイエーの近澤靖英社長は「入り口にパン売場、大きな中食ゾーンや『ちょいゴチ』でのワイン強化など実験的なところも多いが期待は高い。また水産は毎日直送できるほど鮮度にこだわりたい」と話した。
当日はイオンと藤井寺市の地域連携協定の締結から調印式も行われた。両者は防災や安心・安全、観光振興、子育て・教育など10項目にわたる幅広い分野で連携を図っていく。
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