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食の挑戦 調味料・香辛料

野菜をもっと手軽に/エバラ食品~食の挑戦⑯~

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初のレンジ商品上々発進

エバラ食品工業
商品開発部商品開発一課

髙橋 美咲氏

【スチームベジ】

エバラ食品 髙橋氏

エバラ食品工業が2月9日から新発売した「スチームベジ」が順調な売れ行きを見せている。同社初の電子レンジ専用袋入り調味料として、ブロッコリー、ミニトマトなどを使った温野菜が簡単に作れる。商品担当の髙橋美咲氏は「構想から約3年、試作は100回以上に及んだ」と振り返り、開発背景、今後の取り組みなどを語ってくれた。

―開発背景について。
健康意識が向上し野菜摂取への関心も高まっているが、厚生労働省の調査によると実際の野菜摂取量は平均280gと目標量より70g不足している。一方、野菜料理の悩みにメニューのマンネリ化、下ごしらえの面倒さがある。そこで野菜をおいしくする調味料を新たに開発することで、これらの課題が解決できると考えた。
着目したのが、近年調理法として浸透してきた電子レンジの活用。加工食品でも調味料が入った袋に食材を入れて加熱する電子レンジ専用調味料が増え、さらなる拡大が見込める。専用の売り場もできているが、これらは肉、パスタ、中華用が多く、野菜用が少ないことから挑戦するに至った。

―こだわりは。
ラインアップは「レモンハーブ味」「魚介ガーリック味」の2種類。食べやすい大きさに切った野菜約300gを袋に入れ、電子レンジ(500W)で5分加熱すると、オイル入り調味料のうま味や香りがなじみ手軽に温野菜が作れる。
開発時は、調理に最適な野菜の大きさや切り方、加熱時間、誰が作っても同じようにおいしく作れることに注意を払った。構想から約3年、100回以上試作を重ねようやく完成した。
パッケージには通年手に入りやすいブロッコリー、ミニトマト、エリンギを記載しているが、野菜を引き立てるひかえめな味なのでキャベツ、カボチャなど季節ごとに旬の野菜で楽しめる。商品サイトでは野菜にあわせた切り方やアレンジメニューも多数紹介している。

―発売後の反応は。
売り場では、デジタルサイネージ、リーフレットを設置しているが、中でも青果とのクロスMDの反響が大きい。電子レンジを模した専用什器やデッドスペースを活用した壁かけ什器は、流通からも「こんな売り方がしたかった」と好評を博している。野菜料理を作るのに時間をかけたくない消費者も多く、簡便性、おいしさ、新たなレパートリーと支持されリピーターも増えている。
早期のブランド認知に向けエリア限定CM、デジタル施策(WEB動画、SNS)も展開中。今後はラインアップの拡充、より幅広いメニュー提案も検討していきたい。

「スチームベジ」サイト
https://www.ebarafoods.com/sp/steamvege/

2024年4月15日付

-食の挑戦, 調味料・香辛料

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