記者会見で「飲食店への補償一律6万円は納得できない」と苦言
首都圏の1都3県に緊急事態宣言が発出された翌日の1月8日、居酒屋・焼肉チェーンを運営するワタミが東京都大田区の本社で記者会見を開き、今後の対応などについて渡邉美樹代表取締役会長兼グループCEOが説明した。
緊急事態宣言の期間中、1都3県で営業している直営外食店100店舗のうち居酒屋など83店舗を休業する。残りの店舗では営業時間短縮要請を受け入れ、一部店舗を除き同日より20時までの営業とする。
対象店舗である焼き鳥居酒屋「三代目鳥メロ」の大鳥居駅前店では、営業時間変更を知らせる張り紙が外看板に早速貼りつけられた=写真。
営業時間短縮要請を受け入れた店舗には、政府が1日最大で6万円を支給する方針だが、これに対し渡邉会長は「店舗の立地や業態が異なっても一律支給は不公平」「補償には細かい対応が必要」「飲食店のみ対象で収束するのか」などと不満をあらわにした。
渡邉会長によると、今回の営業時間短縮・休業による営業損失は約5~6億円で、居酒屋従業員など約200人が一時的に失職する。そのため、スーパーや牧場などへの人材派遣事業を強化することで、雇用調整は一切行わない方針。
また、1都3県の「焼肉の和民」でランチタイムに食べ放題コースを1980円で提供するほか、食事宅配サービス「ワタミの宅食」では1食分の弁当・総菜を税金宅配料込みの500円で届ける「ワンコイン テレワーク弁当」サービスを、1月18日~2月5日の間のみ実施する。
これらは急増する在宅勤務者や同世帯への支援的サービスである一方、消費者ニーズを踏まえたうえでの営業施策の一環でもある。
そのほか緊急事態宣言対象地域の医療従事者への支援として、冷凍総菜の通信販売「ワタミの宅食ダイレクト」より、電子レンジで温めるだけで食べられる栄養バランスのよい冷凍総菜「いつでも三菜」10食セット(4700円相当)を希望する病院・診療所などに無料配布する。
対象期間は1月12日~2月7日で、配達開始は1月15日から。1月12日11時より「ワタミの宅食ダイレクト」WEBサイトにて申し込むことができる、最大1万食を予定している。
「ワタミの宅食」公式サイト
https://www.watami-takushoku.co.jp/contents/top
「ワタミの宅食ダイレクト」公式サイト
https://www.watami-takushoku-direct.jp/#cp202101
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