11月24日「和食の日」に都内小学生が和食や日本文化について学習
和食文化が2013年12月にユネスコ無形文化遺産に登録されて7年――。
小・中学校では新学習指導要領改訂により、今年度から「日本の伝統文化」についてより深く広い視野での授業がスタート。従前通りに家庭科だけでなく、国語、社会、総合学習の時間などで横断的に学習する。
とりわけ和食についは、日本文化を表わす習慣・風習・伝統などが多分に関与する象徴的なテーマであり身近な存在であることから、低学年や未就学施設(保育園・幼稚園)でも積極的に取り組まれている。
「和食の日」である11月24日には、全国各地で和食に関する授業やイベントなどが行われた。
和食についての普及啓発活動を行っている一般社団法人和食文化国民会議では、「だしで味わう和食の日」と題する出前を東京都千代田区立富士見小学校で実施した。
冒頭、小池百合子都知事が「和食の重要性」などについてビデオメッセージで語った後、和食文化国民会議の田島寛専務理事が講師となり、5年生の2クラス(1限目:5年1組/2限目:5年2組)で「和食って何だろう?」をテーマに座学を行った。
2時限目に行われた5年2組(生徒37人)では、「和食」に関する通年学習がスタートしたばかり。
田島専務理事は、和食の基本である「一汁三菜」をはじめ、和食の4つの特長「多様で新鮮な食材とその持ち味の尊重」「健康的な食生活を支える栄養バランス」「自然の美しさや季節の移ろいの表現」「正月などの年中行事との密接な関わり」について説明。特に「だし」の素である各種素材を見て確認する場面では、香りをかいだり触ってみるなど、興味深げに近づく生徒が多く見受けられた。
また、「大切にする思いのかたち」をテーマにした6年2組での出前授業(3時限目)では、和食器なども用いて、身近にある日本特有の文化などについて学習。その後の給食時間にはランチルームで、のっぺい汁・鮭塩焼き・小松菜と白菜の磯和えなどの和食メニューを和食器で喫食した。
和食文化国民会議では、10~12月に全国の小学校30校で出前授業を実施する。
そのほか全国各地の保育園・幼稚園・小学校・中学校では、和食給食・テキスト配布や施設内食育イベントなども含め、今年は昨年を大きく上回る約1万2400校・284万人の子どもたちが参加する予定。
また、全国の小中学校・保育施設を対象とする出前授業(原則無料)の講師派遣は、公式サイトで随時受け付けている。
公式サイト
https://washokujapan.jp
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