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「伊チーズの王様」セミナー/パルミジャーノ・レッジャーノ・チーズ協会

投稿日:2020年11月30日

「パルメザン」と呼ばれるチーズは「パルミジャーノ・レッジャーノ」だけ!

講師の村瀬美幸氏
(手持ちのチーズ塊は模型)

専用のチーズナイフで割るように
「崩しながら」取り分けていく

彩りのよいチーズプレート2種

アレンジレシピ3品

日本でもパスタ料理などでおなじみの粉チーズ「パルメザン」。本物のパルメザンチーズと呼べるのは、北イタリアのごく限られた地域でのみ生産されるチーズ「パルミジャーノ・レッジャーノ」だけで、実は世界中で模倣品が多く販売されている。
「パルミジャーノ・レッジャーノ」はイタリア語。英語・フランス語で訳略されて「パルメザン」と呼ばれるようになり、一般化した。
ただし、イタリアでは当該地域外での生産を禁止しており、EUでも他地域産チーズを「パルミジャーノ・レッジャーノ」と呼称することを法律で禁じている。

イタリアで“チーズの王様”と呼ばれる「パルミジャーノ・レッジャーノ」は、9世紀から生産工程がほぼ変わりなく、添加物を一切使わずに職人がすべて手作りしれているハードチーズ。熟成が進むとアミノ酸が結晶化し、じゃりじゃりとした食感と芳醇な香りがする、うまみが強いチーズ。

牛の乳1000ℓから約40kgのチーズ2個が作られ、イタリア全土の牛乳生産量の約16%を使用。チーズ工房は321軒あり、生産には約5万人が関わっている。
チーズは平均で2年以上熟成させるが、「牛の餌は地域内の乾燥牧草のみ」「搾乳から2時間以内の乳を使用」など生産ルールは厳しい。熟成12カ月時点の品質検査で傷など見つかると「Mezzano(メッツァーノ)」等級となり、「パルミジャーノ・レッジャーノ」とは異なるチーズに分類される。
パルミジャーノ・レッジャーノ・チーズ協会のFacebook公式アカウントでは、生産工程を動画配信している。

11月19、20日にオンラインと都内会場で行われたパルミジャーノ・レッジャーノ・チーズ協会主催のプレスセミナーでは、日本チーズアートフロマジェ協会副理事長の村瀬美幸氏が「パルミジャーノ・レッジャーノ」のチーズ特性に加え、同チーズを使ったチーズプレートとオリジナル料理を紹介した。

「パルミジャーノ・レッジャーノ」は常温に戻してペーパータオルで表面の油分を拭き取ってから、アーモンド型のチーズナイフで割りながら“崩す”ようにして取り分けると、ほろほろと簡単に崩れる。料理によりチーズスライサーなども使用するが、通常は“切る”と表現しないのも特長のひとつ。
セミナーでは、野菜・果物・ナッツ・ハーブと組み合わせた「チーズプレート」を作成。イタリアでは同郷の赤ワインやスパークリング赤ワインのおつまみとして食べられることも多く、彩りよく盛られたプレートとして出される。

村瀬氏公安のオリジナルレシピは、チーズ生産地の料理をアレンジしたもので「シーザーサラダ」「蓮根パルミジャーノ・レッジャーノせんべい」「カブパッチョ」の3種類。
また、刻印のあるチーズ表面(皮)は硬いので生食や料理素材には向かないが、1~2cm角に切ってオープンで数分焼と、煎餅のようなカリカリ食感のおやつになる。余すことなく使用できるのもチーズの魅力である。
なお、余ったチーズはペーパータオルに包んでからラップまたはホイルで密封して冷蔵庫に保管すれば、風味を損なうことなく長期間保存できる。

公式サイト(英語)
https://www.parmigianoreggiano.com/

Facebook公式アカウント(日本語)
https://www.facebook.com/parmigianoreggianoJP/

Instagram公式アカウント(日本語)
https://www.facebook.com/parmigianoreggianoJP/

料理メディア「Nadia」とのコラボサイト
https://oceans-nadia.com/special_sites/parmigiano_reggiano_2016

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