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内食シフトだけで支出変わらず 競争シビアに(田尻会長)/AJS

投稿日:2021年10月26日

1年ぶりの秋期展示会 一定品質・低価格PBを拡充

オール日本スーパーマーケット協会(AJS、田尻一会長)は10月20日、京都パルスプラザ(京都市伏見区)で「AJS2021年秋期商品・用度合同展示会」を開催。出展企業355社(ドライ・冷食137、菓子43、日配52、生鮮54、デリカ15、雑貨43、用度9、販促2)が470小間を展開、会員企業250人が来場した。

昨年の秋、今年の春は中止し、今回は延期しながらも開催にこぎ着けた。出展企業は1小間2人と人数制限を設け、小間は片側配置として混雑緩和策を実施。また全ての出展・来場者にQRコードを発行し来場管理を行った。

今回の強化ポイントは「みんなで決めた商品」。「くらし良好」を〝本当の意味でプライベートブランドにする〟ことを掲げ、競合と戦う商品群として現在48品目を展開。今年度内には70品目に拡大する。各カテゴリーの中心商品を、他の量販店PBと同等の品質ながら、より低価格で提案する。加盟社全店で販売しており、鮮魚、菓子、雑貨など全国展開できる商品に集中。来期は140品目程度に拡大し、全体SKUの半分を占める商品へと成長させる。「みんなで―」効果もあり、今期のくらし良好は前年比105%で推移、3月期末も同ペースでの着地を見込む。

このほか、くらし良好の全ラインアップ795品目(新商品7、改訂品40)や販促策を紹介。NBコーナーでは各社が健康・簡便などのテーマに沿った多彩な商品や情報を訴求した。

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原材料価格高騰でDS人気も不透明

展示会当日の記者会見で、田尻会長は2020年の食品支出金額は、前年比99%だったことを取り上げ「外食から内食にシフトしただけで、食全体の需要は変わっていない」と指摘。緊急事態宣言の解除により、昨年からの内食需要の高まりは落ち着き、来年からはコロナ以前の状況に戻ると見る。「来年度は競争がシビアになる。DS業態が人気だが、原料高騰が著しく維持できるかは不透明」とした。

流通各社は年内の価格凍結やNB値下げを訴求しているが、年明け以降は多くのカテゴリーで値上げラッシュが予想される。生鮮原料の確保も年々困難となる中、田尻会長は「日々の商いを続けながら、いかに戦うかを模索していく。加盟を望む企業もあり、体制をより強固にして臨みたい」と話した。

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