地域メーカーの出展際立つ
旭食品は1月24~25日、高知ぢばさんセンターで〝地域と共に開拓する食の未来〟をテーマにフードランド2024を開催した。
前回より20社以上増加となる411社(市販ドライ121、菓子34、酒類27、チルド40、市乳2、冷菓8、市販冷食19、業務用ドライ16、業務用冷食17など)が出展、得意先約1450人(24日=中国・九州・近畿、25日=四国・関東/人数内訳=中四国800、九州25、近畿245、関東・中部95)が来場した。初日の朝礼では竹内孝久社長が日本一頼りがいのある問屋を目指す中、方針を発表して展示商談会がスタート。
全部門連動企画とした「北海道のうまいもん 九州のうまかもん」では、旅行や食の人気エリア北海道・九州のご当地品などを紹介。「発掘イチオシ!」は各支社のイチ押し品や注力カテゴリーの乾物・お茶・みそを訴求。「柚子果汁提供商品」では、旭フレッシュ提供の高知県産ゆずを使用したメーカー品をそろえた。水産・畜産・農産提案では、特に地方における中央市場の集荷力が衰退していることから、生鮮品の提供を食品問屋に依頼する傾向に対応、メーカー、仲卸業者、生産者と連携した生鮮品販売・売場支援を提案。また高知ブランドの天然魚も紹介した。
特に目立ったのは「地域に本気だ!」と銘打った、地域メーカーの出展コーナー。会場の半分程度を占める地域メーカーは、前年の34社増となる84社が出展。うち9社が新規(トモシアグループ全体で)。各地の付加価値商品を発見・発掘できる場として提案。高知県のぽん酢は実に58品をそろえた。また、高知家のうまいもの大賞2024受賞商品は6社、高知を贈ろうギフトコンクール2023受賞商品は5社が出展。「おすすめ商品」は78社が出展した。
旭フレッシュは「ゆずづくしシリーズ」各種を、SNSで投稿中の47都道府県コラボレシピとあわせて紹介。「にっぽん問屋」からは雑穀や高知ゆずを使ったのど飴などを提案。キラリフーズは夏バテ対策として広島県産のもち麦を使った麦とろごはんを訴求。デリカサラダボーイからは宇多津工場(四国限定)の焼うどんやお好み焼、岡山工場(中四国・近畿限定)のアジアン麺など涼味麺を提案。また大倉の寿司ネタ用サーモンや市場でも珍しい国産の大型ソデイカを紹介。昨年からグループ入りした香西物産の大西洋産・サバも注目を集めた。
旭食品の4~12月累計売上推移は前年比110.1%。全カテゴリー平均の単価は143.69円(105.8%)。品目別ではドライ107.1%、市販冷食111.9%、業務用冷食111.4%、チルド107.5%、酒類105.4%、菓子121.0%。3月期は売上高5500億円、経常利益65億円を見込む。企業別、単品別の限界利益の見極めが進み、収益管理の体制が整ってきたことや事業所の再編も奏功。ただ値上げラッシュで物量は減少傾向にあり、久郷正人取締役商品統括本部長は「卸業は物流企業と協議しながら慎重に話を進めないとすぐに赤字転落する可能性がある」と懸念を示した。
WEB先行記事