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大阪再開発、新時代へ/関西特集

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万博契機に都市構造再編

4月にクオーツ心斎橋がオープンした


大阪の都市開発が新たな局面を迎えている。大阪・関西万博を契機に、うめきた、夢洲、なんば、中之島などで大型再開発が同時進行。従来の駅前ビル建設中心の開発から、都市公園、歩行者空間、国際観光、研究拠点、エンターテインメント施設などを一体化した都市構造の再編へと発想が変化している。グラングリーン大阪の開業後も、夢洲IRやアリーナ構想、なにわ筋線整備など大型案件が続き、大阪は「点」の開発から都市全体を「面」的につなぐ段階へ移りつつある。

近年の大阪では都市再開発の動きが急速に活発化している。商業施設やオフィス整備に加え、都市公園、歩行者空間、国際観光機能などを組み合わせた開発が進められており、背景には大阪・関西万博を契機に、万博後を見据えた持続的な成長基盤づくりや都市競争力強化を進める狙いがある。人口減少や国内市場縮小が見込まれる中、観光、ビジネス、研究開発、エンターテインメントなど複数機能を融合し、東京一極集中への対応や大阪の副首都機能強化を通じ、継続的な人流創出を目指す都市づくりへと方向転換が進んでいる。

昨今の象徴的な事例が、JR大阪駅北側で進められた「うめきた2期」開発だ。2024年に先行まちびらきを迎えた「グラングリーン大阪」は、商業施設やオフィス、ホテルだけでなく、大規模都市公園を中心に据えた点が大きな特徴となっている。従来の都市開発では、限られた土地に建物を集積することが主流だったが、近年は都市の中に緑地や交流空間を設け、人が滞在したくなる環境づくりが重視されるようになった。都市に必要なのは単なる利便性だけでなく、居心地や体験価値との考え方が強まっている。

移り変わる大阪

24年の先行まちびらきから約半年で来街者数1千万人を突破。25年3月の南館グランドオープン初日には約15万人が訪れ、26年4月までで累計2800万人以上が来場した。さらに今後も開発は続き、26年11月には、公園北側エリアに自然再生型空間のうめきたの森 が先行開園する予定。約0.9haのエリアに多様な植栽や水辺空間を整備し、生物多様性の創出や都市型ウェルビーイング空間としての役割を担う計画だ。また、南北街区を結ぶ「ひらめきの道」の全面開通も同時期に予定されており、回遊性向上によるさらなる人流増加が期待されている。これらの拡張によりうめきた公園は全体の9割以上が開業、うめきた公園全体開園は27年春頃を予定している。

また、夢洲では万博開催に合わせて大規模なインフラ整備が進んだ。地下鉄延伸や交通アクセス向上に加え、万博跡地では30年頃の開業を目指すIR整備計画が進められている。ホテル、国際会議場、エンターテインメント施設などを含む大型の国際観光拠点形成が構想されており、大阪の都市軸を湾岸部へ拡張する役割も担う。従来、大阪の人流は梅田、難波を中心に形成されてきたが、夢洲の本格開発により新たな都市機能の創出が期待されている。

都市空間のあり方にも変化が見られる。御堂筋では歩行者空間化が段階的に進められている。車中心だった道路を、人が歩き、滞在し、交流する空間へ転換する試みだ。歩道拡幅やベンチ設置などを進め、単なる通過点ではなく、人の滞留や回遊を生み出す空間づくりを進めている。大阪市は御堂筋完成100周年となる37年を目標に完全歩道化(フルモール化)を目指しており、大阪でも回遊性向上や消費拡大への期待が高まっている。

さらに、今後の大型案件も相次ぐ。なんばエリアでは大型アリーナを核とした複合開発構想が進行しているほか、森ノ宮では大学新キャンパスを軸とした街づくりが計画されている。個別施設の建設ではなく、それぞれに異なる役割を持たせ、都市全体で機能分担する考え方が鮮明になっている。

大阪の都市開発は現在、「点」の再開発から「面」の再開発へ移行していると言える。都市の中に新たな拠点を生み出し、それぞれを交通網や歩行空間でつなぐことで、人の流れを生み出し続ける構造づくりが進む。万博後も大型プロジェクトが控える中、大阪は国際都市として次の成長局面に向かおうとしている。

2026年6月1日付

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