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たんぱく質不足の解消へ食品メーカー3社が集結

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1日80gの摂取目指す

右からマルハニチロの小梶聡常務執行役員、明治の松田克也社長、伊藤ハムの伊藤功一社長、日本栄養士会の中村丁次代表理事会長

日本人のたんぱく質摂取量不足や低栄養などの社会課題解決を目指し、企業・団体・地方自治体などが連携するたんぱく質コンソーシアム「めざせ1日80g!たんぱく摂ろう会」が、食品メーカー3社により6月17日に発足。同日都内で開催された設立発表会では、運営方針や現時点での活動計画などが紹介された。

昨年12月に開催された東京栄養サミット2021では、2つの意味を持つ「栄養不良の二重負荷」がテーマとなった。一つは、先進国などで食品が大量廃棄されている一方で、途上国では飢餓死が減らないという現実―。

もう一つは肥満症でも栄養素の一部が不足している場合で、先進国・新興国のみならず世界中で急増。日本では肥満症の人に限らず、たんぱく質や鉄分などの摂取不足がほぼ全世代にみられ、健康寿命延伸を阻む要因となることから政府や医療・栄養学関係者が問題視している。

たんぱく摂ろう会は、厚生労働省が「日本人の食事摂取基準2020年版」で目標値とした、1日のたんぱく質摂取量80gを達成するために共同で啓発活動などを行うための運営組織。明治が代表幹事を務め、伊藤ハム米久ホールディングスとマルハニチロが幹事会社として参画する。

また、たんぱく摂ろう会の活動主旨に賛同した公益社団法人日本栄養士会が連携したほか、教育機関や多分野の企業・団体などとも幅広く連携していく方針で、会の公式サイトで会員募集を同日開始した。

日本人のたんぱく質摂取習慣を変えるため、第1弾事業として着手したのは「たべる教科書」の作成。たんぱく質の重要性が理解できる日本初のミールキット付き体験学習型の副教材で、A4サイズ厚さ約5㎝の特殊ボックス型。テキストの前半は体の仕組みやたんぱく質の役割・重要性などが学べる内容で、最終ページには「たんぱく質たっぷり朝ごはん」の作り方が紹介され、素材一式を同封した。

同教材は日本栄養士会監修によるもので、座学と調理実習を同時に行うことにより意識変容から行動変容を実体験できるよう構成されている。

長野県佐久市の望月小学校では小学6年生を対象に、たべる教科書を活用した特別授業を9月上旬に実施する予定。佐久市とは自治体との連携による地域啓発活動の一環として、同市の食育推進企画である「こども料理コンテスト」の運営を支援する。参加対象は市内在住の小中高生で、たんぱく質が摂れる家庭料理のレシピを7月から募集開始する。

たんぱく摂ろう会独自事業としての初イベントは、朝食欠食率国内1位の沖縄県で8月上旬に開催する。日本栄養士会全面協力のもと、管理栄養士によるセミナーや調理体験などが予定されている。その後は会専用のエデュケーションカーで東京ほか各地にて順次開催する計画で、自治体からの開催要望も受け付ける。

そのほか、たんぱく質に関する消費者調査や研究などを実施し、成果は公式サイトで随時発表する。明治の松田克也社長は「たんぱく質1日80gの重要性を全国民に認識してもらうには多くの協力者が必要」と述べ、食品メーカーを中心とする企業・団体などに参加を呼びかけた。

2022年6月27日付

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