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植物性100%PBFチーズに脚光/ビオライフ

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業務用も本格展開始まる

Violifeラインアップ

乳やナッツ類不使用、ココナッツオイルをベースにした植物性100%ビーガン、世界有数の消費者向けプラントベースブランド「Violife(ビオライフ)」が日本に上陸。関東1都6県で9月から先行発売された家庭用に続き、10月19日から業務用の展開も始まった。

輸入販売するのは、同ブランドを展開するアップフィールド社(オランダ)との間で、日本における独占輸入・販売契約を結んだJ―オイルミルズ。油脂事業に続くスペシャリティフード事業の目玉として注力する。取扱商品は、家庭用ではプラントベースドチーズ(植物性チーズ代替品/チーズPBF)4品と、プラントベースドバター(植物性バター代替品/バターPBF)1品。業務用ではプラントベースドチーズ(チーズPBF)4品。

家庭用の発売から1カ月、カフェやピザチェーン、ベイカリーなど業務用ルートへの提案を開始。これを受け、19日に同社おいしさデザイン工房(東京都中央区)で会見したスペシャリティフード事業本部長の大髙寛専務執行役員=写真=は、手応えを口にした。

家庭用ではイオン、イトーヨーカ堂、ヤオコー、サミットなど有力小売業で店頭化。想定した9割程度での採用が決まり、11、12月に導入を予定する企業もある。バイヤーからの評価は、期待以上だったようだ。またInstagram公式アカウントも開設し、消費者の声も聞こえ始め、子供のためにアレルギー配慮食品を求める声は切実なようだ。今月から順次店頭販促も開始する。

さらに来春の全国展開に向けて現在調整を始めており、ひと足先にECチャネル(Amazon)での販売を11月中に開始する計画。現在の品ぞろえは、スライス2品(チェダータイプ・モッツァレラタイプ)、シュレッドチェダータイプ、クリームタイプのチーズPBF4種類と、バターPBF1品。店頭売価は400円前後。販売元アップフィールド社では50品目を超える商品を扱っており、大髙氏は「先々はPBFでのワンストップソリューションを目指す」と展望する。

まだまだ日本では馴染みの薄いPBFチーズ。市場では大豆ミートを中心にPBFの認知が高まりを見せているが、「Violife」は競合するPBFチーズにはない〝おいしさ〟を武器に、国内チーズ市場で存在感を高めていく。

また、PBFバターは日本向けにドイツで開発された。日本の売れ筋商品をベンチマークに、植物性原料だけで商品化を要望。完成したテイストへの評価は高く、海外では先行する形で展開を始めていた。日本では家庭用で先行、業務用での取り扱いは未定ながら、製品化に向けて調整中という。なお、PBFチーズは業務用での商談が始まり、さっそく品質への高評価が続々。ピザやハンバーガーなどでの採用が期待される。

世界での乳代替食品市場は、豆乳やアーモンドミルクなど飲料を中心に急速に拡大し、直近2年間で2.6倍、2020年度は2兆9320億円、25年には9兆2110億円まで拡大するとの予測(富士経済)もある。

米国での家庭用植物性チーズ市場は176.6億円(19年)で、過去3年間の平均成長率は約17%。規模は小さいが日本も17.7億円、約9%の伸長を見せている。また米国でのチーズ、ミルク、ヨーグルト分野でのPBF製品の市場構成比を比較すると、ミルクは16%まで高めている一方、ヨーグルト4%、乳製品市場最大規模のチーズ(約1.8兆円)に至っては1%にとどまる。さらに関連市場である畜肉系PBFは、17年に登場したBEYOND Meatにより飛躍的な成長を遂げた。鍵を握るのは、やはり〝おいしさ〟のようだ。

欧米市場で圧倒的な人気を誇る「Violife」だが、米国での官能評価試験でも、おいしさ・物性・見た目において競合品との差は歴然。ココナッツオイルを使用した独特の風味と食感、植物エキスを独自技術で発酵させたコクと香りは、まさに〝チーズ〟。実際の店頭回転率を調査すると、2番手ブランドよりも46%も高い売れ行きを見せていた。

日本でもベジタリアンやビーガンなどの食生活を取り入れる人が増加傾向にある。コロナ禍、SDGsへの関心の高まりも背景にあると考えられ、大豆ミートをはじめとした商品がさまざまなカテゴリーで展開される。8月には消費者庁からPBFの表示に関するガイドラインも発表され、さらに注目度を高めると考えられる。

同社が昨年12月に実施した発売前調査では、「動物性と同等またはそれ以上の価格でも購入したい」との評価を8割以上(クリームは100%)で獲得。またナチュラルチーズとの官能評価では、風味や食感で多少異なるが大差はなく、ピザにした場合は焼成後40分経過しても、実際のチーズよりも糸引きやとろけ具合、硬さで優位性を示した。今後、話題性抜群のPBF市場において、高い注目を集めそうだ。

2021年11月1日付

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