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業界初の無人販売機で食品ロス削減へ大きな一歩/ネスレ日本

投稿日:2021年6月28日

全国5カ所に設置 求めやすい価格で提供

無人販売機「みんなが笑顔になる 食品ロス削減ボックス」

髙岡部長

本来食べられるのに捨てられてしまう「食品ロス」。日本では年間約600万t発生している。加工食品業界には、製造からの経過期間で設定される納期期限の商慣習がある。超過すると流通への出荷が限定され、場合によっては廃棄されることも社会課題となっている。

ネスレ日本は、食品ロス解決サービスの「みなとく」(東京都港区、沖杉大地社長)と、無人販売機の運用を6月17日から開始した。流通先の納期期限を過ぎた自社製品を専門に売る無人販売機として業界初。「ネスカフェ」「キットカット」などを、買い求めやすい価格で販売する。

ネスレでは天候、売れ行きなどの需要予測を基に製造・販売し、過剰在庫の抑制に努めている。しかし、納期期限の超過を完全に防ぐには至っていない。そこで食品ロス削減のアプリ開発で実績がある、「みなとく」とタッグを組み課題解決に向けた一歩を踏み出す。

両社はまず、やむなく発生する食品ロスの削減には、消費者にとって安全かつ便利に購入できる場所が必要だと考えた。販売場所には、みなとくが開発した冷蔵機能付きの無人販売機「fuubo(フーボ)」を活用。「みんなが笑顔になる 食品ロス削減ボックス」と名付け、全国5カ所(北海道・東京2カ所・愛知県・広島県)に設置。通常の流通ルートでは販売困難な商品をそろえ、専用サイトで購入するとワンタイムキーが配信され、購入場所のボックスに入力すると商品が受け取れる。

販売予定商品

販売価格の一例(21年6月17日現在)

品ぞろえは状況に応じて変更するが、比較的流通量が多い商品を想定。「ネスカフェ エクセラ ボトルコーヒー 超甘さひかえめ 900ml」は希望小売価格税込163円→105円、「キットカット ミニ 15枚」は540円→270円など、通常よりも売価を低く設定した。

運用初日のオンライン会見で、ネスレ日本飲料事業本部レギュラーソリュブルコーヒー&RTDビジネス部の髙岡二郎部長は、食品ロス削減に向けた新チャネルとして確立すると意欲的。販売状況に応じ商品数や、販売箇所の拡大も検討していく。

公式サイト
https://fuubo-nofoodloss.com/

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