大麦、雑穀ごはんで主食改革を起こす
大麦を祖業に、雑穀市場をけん引するはくばくが「主食改革」を打ち出した。米の消費量が減少する中、大麦、雑穀を取り入れる〝新たな主食〟を提唱する。
「現代社会において、〝白米は控えめに〟という空気感がある」。長澤重俊社長は、1月25日に都内で開いた発表会で主食の米に危機感を募らせた。2020年の1人当たりの米の年間消費量は50.7㎏(農林水産省調べ)と、この60年間で56%減少した。食生活の多様化に加え、近年は体形を気にして「糖質が多く太るから」という理由で控える風潮もある。一方で「白米を好きなだけ食べたい」といったニーズも高く、悩みどころになっている。
そこで、長澤社長が解決のカギと考えるのが食物繊維を豊富に含む大麦や、雑穀。戦前まで一般的だった白米に大麦、雑穀を混ぜる食文化を復活させる「主食改革」に取り組む。メリットとして挙げるのが糖質制限、腸内環境改善に伴う健康価値。特に大麦は、血糖値上昇抑制、悪玉コレステロール値低下、内臓脂肪減少といった効果が期待でき生活習慣病対策食材として提案する。
大麦、雑穀ごはんの課題である「家族が嫌がる」「白米だけが好き」という層に向け、新商品「白米好きのためのもち麦」(50g×6袋/450円、500g/690円)を3月1日から発売。もち麦(大麦)を独自の精麦技術を用い0.01㎜単位で削りを調整することで、見た目も食感も白米のような白いもち麦に仕上げた。品種も世界中の何十種類の中から、最も白米らしいもち麦を使用。食物繊維は、白米の6.6倍摂取できる。
併せて既存品15品は、パッケージデザインを全面リニューアル。ネーミングを大きく、商品特長を分かりやすく記載するなど視認性を高め、選びやすい工夫を施した。
今後は売り場作り、外食での展開にも力を入れることで、既存ユーザーの利用頻度アップ、潜在ユーザーの獲得を図る。27年には大麦・雑穀市場を22年比で2倍を目指す。長澤社長は「大麦、雑穀を広めることで、主食の米の需要増と健康を守ることができる」と胸を張った。
またゲストに、タレントの横澤夏子が登場。横澤さんは大の白米好きだが、「白米好きのためのもち麦」が入ったご飯を試食すると「白米だけかと思うほどのおいしさ」と絶賛。また豆、ニンジン、ヒジキを使い腸活にもなるアレンジレシピ「もち麦のキーマカレー風炊き込みごはん」のレクチャーも受け、「早速家で作ってみたい」と興味津々だった。
「はくばく」サイト
https://www.hakubaku.co.jp/
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