栄養管理アプリ「シルタス」神戸市内店舗で導入
ダイエーは、3月29日から6月末まで神戸市内13店舗で、シルタス(東京都港区、小原一樹社長)が開発した栄養管理アプリを導入し、3000人を対象に実証実験を行う。健康の観点から顧客の購買動向を把握する狙いがある。
シルタス社のスマートフォン向けアプリ「SIRU+(シルタス)」は、神戸市がスタートアップの新技術による、将来的な市民サービス向上を目指す実証事業「アーバン・イノベーションKOBE+P」(神戸市役所の特定部署の企画にマッチした企業との共同開発事業)で、第1号認定事業として採択された。
同アプリはダイエー店舗の買物客がアカウントや自身の健康課題、家族構成等の情報を入力し、WAONポイントカードを連携。レジ精算の際にWAONを提示すると、購入した食材の栄養素が自動的にアプリに登録され、栄養素の偏り等を把握できる。健康系アプリは継続することが難しいとされるが、同アプリなら基本データの登録とWAONとの連携で、仮に半年間データ管理をしていなくても、アプリが自動で行ってくれる。
開始日にはダイエー、シルタス、神戸市がダイエー三宮店で会見し、シルタスの小原社長は「食べたいものを食べて健康に、食の楽しみと健康を両立させたい。頑張らないヘルスケアを提案する」とコメント。アプリには不足している栄養素を補うため、クックパッドメニューを紹介するレコメンド機能もあり、アプリの提案に沿って献立を考えていけば自然に健康な食生活が送れる。
ダイエーの伊藤秀樹執行役員は「シルタスの導入により、当社店舗を買い場として選んでもらい、購買動向、さらに購買結果をデジタル化することで流通業の形態は変わっていく」と期待を寄せた。また、神戸三宮店では購買動向の把握に向けた実験の一環で、ドレッシング売場にカメラを設置。これまでの購買結果に加え、客の買い回り状況をデータ化し、購入理由や傾向を調査する。
当日はシルタス導入に連動し、キユーピー、ハウス食品が健康系商品の販促提案も実施。シルタスは両社を含む6メーカーにもアプリ情報の利用を呼びかけている。
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