THE FOOD WEEKLY

展示会 関西トピックス

新しい日常へ―フードウエーブ23/伊藤忠食品

投稿日:2023年7月31日

デジタル提案は一層強化

サイネージ提案のデータを生かした未来予想

伊藤忠食品は7月27~28日、インテックス大阪で「FOOD WAVE2023」を開催。商品発掘212社・637品、地域産品支援157社・776品、商品開発48社・238品、ライフスタイル111社・289品が出展。得意先約7千人が来場した模様。

「新しい日常へ生活が変わるらしいよ」をテーマとした今回の展示会は、サイネージなど、デジタルツールを活用した同社ならではの提案を店頭プロモーションとして訴求。さらにカテゴリーごとだったゾーニングを見直し、ライフスタイル・商品開発・商品発掘・地域支援に分類した。

DXツール提案では、近未来型ポップ(動きのある映像や音で演出する)による鍋関連や新製品、ワイン売り場などを紹介。デリッシュキッチンは、サイネージやタブレットと専用什器の組み合わせを提案。電源確保が難しい青果売場などにはモバイルバッテリーも用意。

これらは現状の提案の進化版で、現在の取り組みとしては52週MDと連動したコンテンツ動画を季節やイベントごとに紹介。また顧客の声に対応し、15秒程度の短時間動画も用意した。3年間のサイネージ提案の中で一定のデータが蓄積されてきたことから、3年後の市場予測を分析。サイネージに設置したカメラによるコンテンツの効果計測として、動画の勝ちパターンやキャンペーンへの活用などを紹介。

商品開発では、動画を活用したデリカと酒類のクロス販売や北陸を中心とした地域原料を訴求。凍眠市場は冷食提案を進めながら、よりメリットを伝えやすい宅配やネット販売での生鮮提案を強化。日配ではご当地パン対決、プラントベースを提案。北海道フェアはスハラ食品の商品力の浸透を図る。

地域産品では「大阪産(もん)」を強力に展開。一部量販店と共同で行った大阪産商品の開発事例を紹介。来春には大阪の人気店「串かつだるま」とコラボした缶チューハイを発売する。また、近畿地区の職人が作る菓子やスイーツを集合展開し、マンネリからの脱却を促進。このほか西日本エリアに拡販したい各地の逸品を紹介。地域社会活性の一環で行う宅配サービス事業では、大阪市の駒川商店街との直近の取り組みを紹介。サステナビリティでは岸和田市立産業高校によるレトルト商品「高校生が贈る ザ・レモンカリー」を提案。11月に行う第10回商業高校フードグランプリも告知。

商品発掘では多様な世代や食シーン別に「ちょうどええやん」と思われる商品を紹介。またタイパの高い商品を三つの切り口で提案。二極化のアッパーに対しては「ラグジュアリー」をテーマに品ぞろえ。1本2万円のトマトジュースなど驚きの商品群を、百貨店の個人向け外商ルートの開拓商材として提案。一般量販店向けにも訴求。

ライフスタイルでは、同社だけが提案できる機能性素材(脂質をエネルギーに変える天然由来ケトン体、脂質の吸収をカットするメタップ)を使ったPB・留め型を啓発。またギフトの平月企画として店頭では手土産、ネットでは取り寄せ商品を提案。ギフトに特化した大阪ギフトセンターの企画紹介も。同センターでは冷製スープセットやチューハイのアソートなどがデパ地下や同社の小売業態アイ・エム・シーで売れ筋。今後は防災セットの提案にも注力。酒類はレトロ・SNS・サウナなどトレンドワードを軸に新たな飲用シーンや飲み方を紹介。

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