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SDGsの意識高まる 西日本初のループ導入/イオン

投稿日:2022年7月13日

使い捨て時代に歯止め 課題も

西日本で初めて導入されたループ商品群(イオンスタイル京都桂川店)

イオンは7月12日から、京都府のイオンおよびイオンスタイル8店舗とネットスーパーで、循環型プラットフォーム「Loop(ループ)」の展開を開始した。昨年5月から首都圏で進めている取り組みで、西日本での展開は初めて。

今回の京都府8店舗を合わせ、全国66店舗での展開となる。今期中に100店舗までの拡大を見込むほか、対象アイテムは現状の10社19品目から、当面50品目まで引き上げたい考えだ。

ループは食品や日用消耗品などを、繰り返し使えるリユース可能な専用容器(耐久性の高いステンレスやガラスなど)で販売。使用済み容器を回収して洗浄、製品を充填し再販するもの。ループを開発した米テラサイクル社の日本法人、テラサイクルジャパンが京都府と「ゼロ・エミッション社会の実現に向けた連携に関する協定」を締結し、同様に京都府と地域活性化包括連携協定を結ぶイオンとの間で実現。

店頭でループ商品を購入し、使い終わった商品の容器を店頭に持ち込む。設置された返却ボックスでQRコードのシールを発行。ループアプリを利用者のスマホにダウンロードし、返却する容器に貼付したQRをスキャン、容器を返却ボックスに投入。アプリは利用者の銀行口座と紐づけられており、容器の回収を工場で確認後(約2週間後)、アプリに容器代が返却される。

質の高いものを長く使う時代から、使い切り消費へとシフトしてきたことは、利便性を高める一方で環境悪化を招いた。ループの導入で使い捨て時代に歯止めをかけようというものだが、もちろん課題もある。

まず専用容器の開発はメーカー負担であり、取り組めるメーカーが限定的だ。対象商品は馴染みのあるラインアップだが、その一つであるロッテの特保商材「Loopキシリトールガム ライムミント」は、売価が税込2090円で返却される容器代は880円。先行して取り組む首都圏店舗では同商品が売れ筋となっているが、通常の商品と比べると高い。

メーカー、消費者の理解をどこまで得られるかが鍵を握るが、イオンでは通常商品の商談の際に、ループの重要性をメーカーに提案しているという。また、耐久性のある容器でも繰り返し使うことで傷が付いたり変形することもあるが、海外ではそうした容器を持っていることがリサイクルに貢献していることの証として、誇らしく思う人が増えている。日本の消費者意識も同様に変容していくのかどうかは、一定の時間を見る必要はあるだろう。

12日当日、新たなループ商品として発売された「ポカリスエット リターナブル瓶」(248円、容器代77円)は、イオンスタイル京都桂川店の売り場から、すぐに欠品するほどの売れ行きを示した。日本でもSDGsへの意識の高まりは確かに育ってきている。

なお、A店で購入したループ商品は、ループシステムを導入するB店で返却することも可能。テラサイクル社が取り組む小売業は今のところイオンのみだが、仮に他の小売業がループを導入した場合、イオンで購入した商品を他社の店舗で返却することも可能としている。CVSなど多店舗展開する業態が導入すれば、ループの輪は急速に広がる可能性はある。

大塚製薬は瓶ポカリ販売

また大塚製薬は、イオン海浜幕張店で「ポカリスエット リターナブル瓶」の返却ボックスでのデモンストレーションを実施した。ポカリスエットはPETボトル、缶を展開しているが、循環型社会の実現に向け次世代型容器としてリターナブル瓶を3~4年かけて開発。ポカリスエットの充填、使用済み瓶の洗浄、再充填は富士ボトリング(神奈川県足柄上郡)に受託し、瓶の使用回数は約20回を想定する。

大塚製薬ニュートラシューティカルズ事業部製品部ポカリスエットプロダクトマーケティングマネージャーの原康太郎氏は、先進的な取り組みだけに割高であることは認めつつも「常に新しいことに挑戦するポカリスエットのブランド意義を示したい」と未来を見据えた手法だと強調した。若年層を中心に高まる環境意識、容器のデザイン性に共感する声も多く認知拡大を期待する。今後も瓶だけでなく、PETボトルでも環境対応を推進する考えだ。

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