免疫すりごま薬局で人気
【味付き商品】

既存品とともに商品化
製販が内食・外食問わず期待をかけるアサイー市場。既に多くの飲料やスイーツ・デザート製品が散見される中、乾物界から異例の参入を果たしたのが、加工ごま大手・真誠が手掛ける「朝食×腸活きな粉アサイーブレンド」だ。そのポテンシャルとは―。
真誠は今秋の新製品として「朝食×腸活きな粉アサイーブレンド」を新発売。アサイー人気が高まる中でのトレンドに乗った商品だが、飲料・デザート系が多い市場において、きな粉製品で勝負に出たことは、正にチャレンジと言える。
近年、同社では差別化が図れる味付き商品の開発に余念がない。また、若者層の需要開拓は同社に限らず乾物市場全体における長年のテーマだ。今回は若手社員に企画・開発を任せたところ、最終的にきな粉によるアサイー提案を商品化することとなった。
9月からの発売以降、大手量販店での採用が進み、流通界からも期待の声が集まっている。今のトレンドを抑えつつ、オンリーワン商品であることから、商品の魅力を打ち出しやすく、しっかりと訴求すれば一定の消費層の反応が期待できる。
食物繊維とぶどう糖を配合したヘルシー性がアサイーフレーバーで味わえる点は、若い女性層の需要開拓にも一役買いそうだ。同社が独自調査としてきな粉とアサイーの相性を聞いたところ、「良い」と感じる人が想定以上に多かったということも、今後の可能性を感じさせる。
商品パッケージにシズル画像が掲載されているが、記者の経験上、トーストに振りかけるとかなりおいしい。甘酸っぱいテイストが食パンによく絡み思った以上に合う。何より〝また食べたくなる〟という点は、しっかりと消費者に伝えるべきだろう。同社では今後、イベントなどに出品して訴求するほか、ヨーグルトやシリアルなど関連性の高い売場での販売に注力する。

話題性の高いアサイー提案の一方で、同社は同日付でもうひとつ、面白い商品を発売している。「免疫ケアおいしいすりごま」がそれだ。免疫維持に役立つと報告されている機能性関与成分・酢酸菌GK―1を配合した、業界初の機能性表示食品すりごまで、これが調剤薬局などドラッグチャネルで採用が相次いでいる。アサイーに引けを取らない高付加価値品ながら、45gで298円の高単価となってしまうため、スロースタートが予想されたが、過度な安売りを求められることもなく配荷は順調。
ごまはもとより健康イメージが高く、多様なメニューに使えることも広く知られている。こうした特性にどのような健康機能性を加えれば、さらなる魅力アップになるのかは、これまでも各社が模索してきた。今回その商品設計は少なくとも流通現場を刺激したようだ。
真誠の営業現場でも、従来のごまやきな粉だけでなく、こうした新しい提案型商品を販売していけるよう意識改革が進んでいるという。今後の展開に目が離せない。
2025年10月27日付







