海洋環境の変化や魚卵価格高騰を見据え、約5年かけて開発

だいたい明太
「明太子を、これからも食べ続けられるように――」。
明太子メーカーのやまやコミュニケーションズが、そんな思いを込めて、魚卵を使わない「だいたい明太」を開発した。約5年かけて、本物の明太子らしい味わいや粒感を追求した商品だ。
8月19~21日に東京ビッグサイトで開催された「第28回 ジャパン・インターナショナル・シーフードショー」で初披露した。
「魚卵なし」でも明太子らしく

ポテトサラダへのトッピング

パスタにも
「だいたい明太」は、魚卵そのものを使わずに、明太子らしい味と食感を再現した代替商品。やまや独自の調味技術に加え、他社と共同開発した「代替卵」を使い、明太子特有の粒感を追求した。調味液には魚卵由来エキスを使用しているものの、通常の明太子と比べて塩分を約半分に抑え、コレステロールフリーも実現した。病院給食や高齢者向け宅配給食など、塩分の制約から明太子を使いにくかった分野のほか、外食や中食など幅広い用途を想定している。
5年かけて「代替でも、おいしく」
開発で特に難しかったのが、魚卵を使わずに「明太子らしさ」を出すことだった。
魚卵を使わない明太子風の商品はすでに存在するが、やまやでは「代替品だから仕方がない」と妥協せず、約5年間にわたって試作を重ねた。
味は長年培ってきた独自の調味技術で、食感は共同開発した代替卵で再現。健康への配慮だけでなく、明太子のおいしさにもこだわった。
「明太子を未来に残す」一つの方法に
「だいたい明太」は現時点では業務用商品で、500g入り、想定価格は1kg当たり1200~1300円。今後、さまざまな業態での活用を想定する。
もちろん、代替商品が本物の明太子に取って代わるという話ではない。
むしろ、海の環境が変わり、魚介類の資源や価格を取り巻く状況も変化するなかで、「食べたいものを、どうすれば未来にも残せるか」という問いへの一つの答えといえる。
魚卵を使わないことで、明太子の可能性を広げる。
海の資源を取り巻く環境が変わるなか、こうした「代替」という発想が、これからの水産食品にどんな新しい市場を生み出すのか。明太子メーカーが挑む“次の一手”に注目したい。
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