次の100年へ、世界目指す“広島お好み焼”
創業から100年。日本のみならず、世界へとお好み焼の普及啓発にグループ一丸で取り組むオタフクソースは、先ごろ行われたG7広島サミットでも話題を呼んだ「G7各国をイメージしたお好み焼」の作り方を紹介するお好み焼教室を、6月16日に東京本部ビルで開催した。
「G7各国をイメージしたお好み焼」とは、オタフクホールディングス・佐々木茂喜社長が代表理事を務める一般財団法人お好み焼アカデミーにより、G7広島サミットに参加する要人をもてなす気持ちを込め7種類を2月に開発したもの。広島市を中心に約70軒のお好み焼店がサミット開催前から販売したことでも話題を呼んだ。
実際のサミットでは要人や首相の配偶者にも提供され、英国大使館ではスナク首相がお好み焼作りを体験する様子を公式Twitterでも公開するなど、多くのメディアに取り上げられた。サミット期間中のオタフクソースWEBサイトの「広島お好み焼の作り方」ページの閲覧数は普段の2倍、お好み焼体験スタジオ「OKOSTA」ページは10倍以上にアクセス数を伸ばしたことでも、その注目度の高さが窺える。
同社はこの機運をさらに盛り上げるべく、G7各国をイメージしたお好み焼7種の中から、アメリカ、ドイツ、カナダ3カ国をイメージしたお好み焼を実際に調理・体験するお好み焼教室を東京で実施。東京お好み焼推進課の長谷川寛美氏(お好み博士)をメイン講師に、市販の「広島お好み焼こだわりセット2人前」と「お好みソース」などを使用し、参加した男女10人に実演が行われた。実際の作り方などはお好み焼アカデミーWEBサイトの特設サイト内で詳しく紹介されている。
「アメリカ焼」はずばり、ハンバーガー。広島お好み焼にチェダーチーズ、ピクルスを載せてバンズで挟む。爽やかなピクルスで最後まで食べ飽きさせない。ホームパーティーにぴったり。
「ドイツ焼」は、ドイツを代表する食材3種類(ソーセージ・ポテト・ザワークラフト)を使用した。7種類の中で最も社内評価が高かったという。具材に使うポテトサラダは、実際にお好み焼専門店でも提供する店があるほど。思った通り、ソーセージとザワークラフトとの相性も抜群だ。
「カナダ焼」は、りんごを使ったデザートタイプ。メープルシロップを仕上げにかける。今回はりんごの缶詰を使用し、リンゴを薄切りしてシロップとお好みソースを混ぜた中に漬け込んだものを、クリームチーズを薄く焼いた生地で挟む。トッピングにベーコンを使い、手軽に作れるメニューだった。
実際に調理した参加者からは、生地を薄く伸ばし焼く工程や、生地を被せて蒸らし焼きしたキャベツをへらで裏返す工程など、普段やり慣れない手順に苦労する声が聞かれた。長谷川氏は材料を重ねて焼く「広島お好み焼」を上手に焼くコツとして、「焦げないようにホットプレートの温度調節がポイント」とアドバイスした。
G7広島サミットでの注目を経て、お好み焼という「BORDERLESS FOOD(ボーダレスフード)」を世界中へ広めていく、次の100年に向けた取り組みに注目したい。
なお同日、広島東洋カープの黄金時代を支えた右のエース・北別府学氏が65歳という若さで死去した。通算213勝、球団史上初の200勝投手であり、名球会入りを果たす。右打者のアウトローを数センチ単位で出し入れする精密なコントロールは今でも忘れない。ご冥福をお祈りしたい。
オタフクソース
https://www.otafuku.co.jp/
一般財団法人お好み焼アカデミー
http://okonomiyaki.or.jp/
G7お好み焼を紹介する特設サイト
http://okonomiyaki.or.jp/g7yaki
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