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次世代百貨店の未来描く/阪急うめだ本店

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客と生産・販売者が情報共有

生産・販売者と来店客をつなぐコミューナルテーブル

阪急うめだ本店は3月11日、地下2階食品売り場に開業予定(3月31日)の「コミューナルフードマーケット」についてメディア説明会を行った。

同店ではSDGs時代に対応すべく、環境保全・地域創生・文化継承を理念に、食品を通じて新たな百貨店食品売り場を模索。その結果、持続可能な食について〝話し、味わうコミューナル(共同、共有の意)フードマーケット〟を立ち上げた。売り場面積は約300㎡で、7ブランド(新規4、既存3)が出店する。

売り場では、既存商品の試食・販売も行うが、商品群に対する来店客からの声や要望を聞き、新たな商品開発につなげる狙いがある。生産者や百貨店には格好のマーケティングの場となり、顧客との対話が自然に行えるよう、売り場中央にはコミューナルテーブル(約16席)を設けた。

来店客が試食や購入済み商品を食べる場にリアル、あるいはリモートで生産・販売者が同席し三者で思いや要望を共有する。その対話の中で、客が「こんな商品を作ってほしい」と望めば、それが商品化される可能性も十分にある。従来にはない厨房を設置するなど実験的な展開により、百貨店売り場の未来予想図を描こうというものだ。なお、売り場ではセミナーの開催を予定するほか、秋に向けてオンラインショップの立ち上げも視野に入れる。

食事をしながらの対話が難しい環境ではあるが、テーブルでのディスタンス確保のほか、試食はトレーから客が取る方式にするなど感染症対策を徹底して臨む。7ブランド計の初年度売り上げは12.5億円を想定。

【新規ブランド概要】「CRAFT MILK SHOP(クラフトミルクショップ)」全国の小規模酪農家から集めたハイエンドな乳製品のセレクトショップ。同店舗オンリーワン商品を展開。「Doré(ドレ)」ピーナツ専門店。生産量日本一の千葉県八街市産の原料を使用した商品各種をそろえた。ローストした落花生をその場でピーナツバターにして販売。「京らくせい餡所」伝統の銅釜直火焼きで作った〝生あんこ〟が自慢。生あんこを生かしたどら焼や小豆を皮ごと粉砕した小豆ラテも。「FLAVÉDO(フラベド)」熊本市の工房で契約農家から仕入れた最もおいしい状態の果物にこだわった、コンフィチュールやこれを使用した焼き菓子などをラインアップ。

既存ブランドはエシレバターとその加工品の「エシレ・マルシェ オ ブール」、サステナブルコーヒーショップ「ロイヤルフレーバー」、蜂蜜専門店「ミールミィ」。

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