有名店も腕を振るう
一般社団法人全日本・食学会(理事長:菊乃井三代目主人 村田吉弘氏)は、新型コロナウイルス感染症の影響を受けている医療従事者と、飲食店・生産者を支援すべく、地域の医療機関に無償で弁当を届ける活動を4月24日から開始した。
新型コロナウイルス感染症拡大で治療にあたる医療従事者は疲弊し、飲食店・生産者は営業自粛で事業継続に不安を抱えている。料理人や生産者、食に関する事業者を中心に構成される食学会はこの状況に強い危機感を抱き、今回の支援で両者をサポートする。
地域の飲食店に弁当を作ってもらい、その弁当を地域の医療機関に届けるシステムで、食学会が原材料費・調理費として一律の額を支給。その金額の中で、店側にも手間賃が残るように工夫しておいしい弁当を作ってもらうことで、医療機関だけでなく飲食店のサポートにもつながる。
24日時点で東京、大阪、京都、愛知、岐阜で88の飲食店が参加を表明。東京では銀座寿司幸本店、総本家更科堀井、人形町今半、つきぢ田村など、大阪ではポンテベッキオ、柏屋大阪千里山、吉兆本店、はり重など、京都では京都中勢以、祇園さゝ木、創作中華一之船入、たん熊北店、京料理 木乃婦など、岐阜ではたか田 八祥、うを完、うを仁など、愛知ではラ グランターブル ドウ キタムラなどの人気店も協力する。
まずは24日に京都からスタートし、祇園さゝ木や創作中華一之船入らが弁当を作成。京都では5月31日までの展開を計画し、新型コロナ感染症治療の最前線の医療機関に弁当を提供する。今後は順次、他の都府県でもスタートさせる。
村田理事長はコロナ禍により大きな試練の場に立たされているとし、「食の団体として、この状況をどうにかしたい。そして命の最前線で尽力して下さっている医療関係者の皆様に食を通じてエールを送りたい」と思いを語っている。
提供先は同学会のつながりや、行政などとも相談して決めていく。また、企業にはこの活動に対する寄付も依頼しており、食で日本をサポートする動きとして期待される。
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