横須賀沖の猿島で夏の3カ月間限定で実施
楽天(東京都世田谷区、三木谷浩史会長兼社長)と西友(東京都北区、リオネル・デスクリー最高経営責任者)は神奈川県横須賀市でドローンを活用した商用配送サービスを7月4日から開始する。
ドローン配送サービスは神奈川県横須賀市内の「西友 リヴィンよこすか店」を拠点に、横須賀沖の猿島に商品を届けるもので、離島における一般利用者を対象としたドローンによる商用配送サービスは国内初。
東京湾唯一の無人島である猿島は年間20万人以上が来島する人気の観光地で、特に夏場はバーベキューや海水浴、釣りなどを楽しむため多くの観光客が訪れている。今回のサービスでは、猿島を訪れる一般利用者が楽天のドローン配送サービス「楽天ドローン」のスマートフォンアプリを使い、対岸に位置する「西友 リヴィンよこすか店」で取り扱うバーベキュー用の生鮮食材や飲料、救急用品など約400品目の中から注文できる。商品は指定された時間に猿島内に設置したドローン着陸ポートに配送され、同店と猿島間の約1.5kmを離陸から片道約5分で飛行する。今回の配送ルートは主に海上を飛行するため、より安全性を保った上で実施することができる。支払いは「楽天ペイ(オンライン決済)」を使用。商品代金に加え、配送料税込み500円が加算される。ドローンの最大積載量は5kg。配送期間は7~9月末までの約3カ月間で木、金、土曜日の週3回、1日最大8回の配送を想定している。また、雨天や強風などの悪天候時には運用を中止する。
6月17日には実際のサービスを想定したドローンの飛行デモンストレーションが行われ、牛肉やアルコールなど約2.6㎏の商品を積み込んだドローンが猿島まで飛び立った。
同日会見した安藤公二楽天常務執行役員は「ドローン配送を通じ、先進的なショッピング体験を提供したい」とコメント。竹田珠恵西友執行役員シニア・バイス・プレジデントは「将来的には買い物困難者に商品を届けたい。今回のサービスはその取り組みに向けた大きな一歩となる」と期待を込めた。
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