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香りを言語化 AIツールで販売向上/SCENTMATIC

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小学生の感性教育でも活躍

香りを言語化して可視化するAIツール「KAORIUM」

世界的にも近年急成長する香り市場。日本国内では約3564億円規模との試算もあり拡大し続けている。しかし〝香り〟という概念は各個人で感覚の違いが大きく、イメージを伝達するのも困難。さまざまな場面で明確な指標がない状態が大きな課題となっている。

SCENTMATIC(東京都渋谷区、栗栖俊治代表取締役)は〝嗅覚〟に着目し、香りを言語化するAIツール「KAORIUM(カオリウム)」を開発した。曖昧で捉えにくい香りの印象を言葉で可視化。例えばあっさり、まろやか、新緑の香り、スパイシーなど。世界最高峰の言語エンジンとともに、香りのユーザー体験や香りのプロの感性を学習させることで体験型のコンテンツへと進化させていく。

日本酒AIソムリエ(小売向け)

同ツールを使った取り組みでは昨年4月、フレグランス専門店「NOSE SHOP」の新宿店と銀座店で実証実験を開始。高い集客と売り上げへの効果が示された。また、風味を言葉で可視化するタブレットやウェブサイトを使った「日本酒向けソムリエAI」サービスも展開。さまざまな抽象的な表現の中から選択していき、適した銘柄を具体的に提案する。昨年12月に横浜高島屋をはじめ現時点で6店舗、年内に14店舗に導入予定。

さらに今年3月には、都内日本酒バーで効果を検証した結果、注文数や客単価が顕著に上昇したという。また11月9日からは、小売店向けサイネージとして紀伊国屋渋谷スクランブルスクエア店で実証実験を開始。タッチ操作で好みの味わいや気分に合ったお酒などが簡単に見つけられる。

一方、地域創生も見据え、教育の現場でも活躍の場を広げている。今まで教材にしづらかった嗅覚を扱う教育プログラムを開発した。昨年11月に全国各地のゆず生産地(福島、長野、島根、高知県)を結んだオンラインワークショップを展開。対象は地元の小学生で、地域特産のゆずの香りを言葉にし、世界で一つの物語や風景などを創造していく。先生や保護者からは「五感や想像力を掻き立てる内容」などと高評価を得た。11月16日には、高知市立義務教育学校・土佐山学舎で感性イベントを実施予定。

ゆずを題材に物語を創造

同社では今後もさらなるデジタライゼーションで活動の場を拡大。モノの価値が変わる小売、ムードを変える空間、味わいが変わる飲食、世界観が変わるエンタメなど、あらゆる領域でのビジネスチャンスを模索していく。

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