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「生茶」でリサイクル事業強化/キリンビバレッジ

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キャラクター吉沢亮も環境配慮へ呼び掛け

「生茶」新CM発表会(山田部長㊧と吉沢さん)

キリンビバレッジは3月22日、リサイクルペットボトルの「キリン生茶」新発売と新CMの放映にあわせ、オンライン発表会を実施。山田雄一執行役員マーケティング部長が、事業戦略について説明した。

CSV先進企業を標榜する同社では、ブランドの社会的存在意義(ブランドパーパス)を、健康・環境・地域社会に貢献するものと位置付け、消費者と社会の共感を獲得していく。そのけん引役として、生茶ブランドによるリサイクル事業を強化する。これまでも使用済みペットボトルから再生したペット樹脂を、100%使用(R100)の「生茶デカフェ」などを展開してきた。今回もR100の「キリン生茶」と「同ほうじ煎茶」をCVSで3月中旬から、その他ラベルレス商品などを3月23日から新発売。

2019年度の国内ペットボトルリサイクル率は85.8%(PETボトルリサイクル推進協議会)と世界的にも高水準だが、使用済みペットボトルの多くは食品トレーや繊維などに再利用されている。同社の調べによるとボトルからボトルへの再生は12.5%にとどまり、大半のペットボトルが新規に製造されている。これがリサイクルペットにシフトした場合、石油由来の樹脂使用量は90%、製造時のCO2排出量は50~60%の削減が見込まれる。

多くの消費者は、ペットボトルを含めた家庭ゴミを分別処理していることもあって、ペットボトル製品の多くがリサイクルペットと考えている。消費者意識と実態との乖離を埋めるため、また、リサイクルペットボトルの商品に好感を持つ人も多いことから、環境配慮型の商品展開や取り組みを加速させる。

同社では生茶による環境への取り組みにより、今年はプラスチック樹脂の使用量を1400t、CO2排出量は1300tの削減を見込む。この実現に向け、生茶販売数量は前年比6%増となる2980万箱を計画。今後もペットボトルの資源循環を推進し、27年までに国内におけるペット樹脂使用量の50%をリサイクル樹脂にする方針だ。

この日は3月23日から放映開始の新CMのキャラクター吉沢亮さんも登壇。トークセッションやミニクイズなども行われ、R100の「生茶」1年分が贈られた。山田部長が「まだ小さな一歩だが、将来の社会貢献につなげたい」と思いを述べると、吉沢さんも「自分も皆さんもできることから始めよう」と呼びかけた。

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