「サントリー東北サンさん プロジェクト」
サントリーグループは、東日本大震災の復興支援活動の開始から10年の節目を迎え、新たな取り組みを開始する。2月9日に会見し詳細を明かした。
同社は「サントリー東北サンさんプロジェクト」として、総額108億円規模の支援活動に取り組んでいる。これまで被災した船舶の再建協力や次世代の漁業従事者の育成支援など漁業関連(支援額55億円)、遊び場など子ども支援の施設づくり(28億円)、ラグビー選手やサントリーホールの演奏者らの被災地訪問など文化・スポーツ(15億円)、東北地区の車いすバスケットをサポートするチャレンジド・スポーツ(10億円)などを行ってきた。
今回は新たな取り組みとして東北で新たな挑戦を行う人を応援する「みらいチャレンジプログラム」を開始する。岩手・宮城・福島の各県で、地方創生や地元活性化を目指した新しい活動を始める団体・個人を対象に支援金などを通じてサポートする。
1活動100万円を上限とし、給付総額1億円を予定。2021年~23年の期間中、毎年、各県10件の年間30件程度を支援する。2~5月に募集、5~7月に選考を経て7月中に発表・贈呈を予定。なお、新プログラムは14年からチャレンジド・スポーツ支援で、ともに取り組んできた公益社団法人・日本フィランソロピー協会(髙橋陽子理事長)の協力を得て取り組む。
現地のグループ事業会社も応援企画を継続。サントリー酒類東北支社は、全農東北プロジェクトと協力したキャンペーンを昨年に続き実施。季節ごとの味の「金麦」と全農推奨の旬の食材が楽しめるもので、第1弾は宮城県の特産品で実施する。
サントリーフーズ東北支社は東北夏祭り応援企画として、昨年同様、「伊右衛門」等の売り上げの一部(総額120万円)を、東北6大祭りの団体に寄付する。
サントリーホールディングスの福本ともみ執行役員は「東北の復興は一定のレベルまで来たと思う。次なるステージの地域活性・創生を今後は応援したい」、日本フィランソロピー協会の髙橋理事長は「10年で支援が終わるのではなく、次の支援が始まるのは意義深い」とそれぞれ語った。
2021年2月22日付