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主力ブランドに注力/サントリー食品

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年間販売量4%増を計画

サントリー食品インターナショナルは1月22日、2021年事業方針を発表した。昨年はコロナ禍や、需要期の長雨の影響で清涼飲料市場は前年比90%(本紙推計)で推移する中、同社は大幅リニューアルした「伊右衛門」を中心としたマーケティングが奏功し94%にとどまった。今年は「サントリー天然水」「BOSS」を加えた主力3ブランド=写真=の強化と、健康茶をはじめとした高付加価値商品群による需要創造に取り組み、清涼飲料計で年間販売数量4億4500万ケース(前年比104%)を目指す。

「サントリー天然水」は本体が発売30周年を迎え、積極的なコミュニケーションを行う。今年は既存の3水源に加え、「サントリー天然水 北アルプス信濃の森工場」(長野県大町市)で北アルプス水源の「天然水」を新たに生産し一層の安定供給を図る。「サントリー天然水スパークリング」も、ラインアップを拡充する。ブランド計の年間目標は1億1550万ケース(102%)。

「BOSS」は今年も〝働く人の相棒〟としての存在感を高める。発売5年目の「クラフトボス」は大刷新し、紅茶シリーズもコーヒーに次ぐ2本目の柱として育成。ショート缶はヘビーユーザーの一服の相棒としての絆がテーマ。期待されるイエナカ(家庭内)需要には、濃縮タイプ「ボス カフェベース」を提案する。ブランド計の年間目標は1億650万ケース(104%)。

「伊右衛門」は、リニューアルを機に訴求する入れたての緑茶のような色・味・香りの象徴である〝鮮やかな緑〟を継続発信。五感に訴える商品作りやコミュニケーション、キャンペーンも実施する。トクホ(特定保健用食品)茶ナンバーワンの「伊右衛門 特茶」を柱とした健康茶統合活動で、新たなライフスタイルに対応したマーケティングを行う。日常生活を楽しみながら健康行動を習慣化する、特茶スマートアプリの新サービスも予定する。ブランド計の年間目標は6000万ケース(108%)。

また働き方の変化で影響を受けた自動販売機においては、中長期的な視点で事業構造変革に取り組む。昨年7月に開始したトクホ、機能性表示食品を取りそろえ健康経営をサポートする「SUNTORY+」のさらなる拡大。アミューズメント性の追求、AIなどのテクノロジーを駆使し効果的なルートオペレーションも推進する。

環境活動にも注力。25年までに国内清涼飲料事業の同社全PETボトル重量の半数以上に再生PET素材を使用していくことを目指し、「ボトルtoボトル」リサイクルを推進している。昨年はリサイクル素材使用率26%を達成した。22年には「50%以上使用」の目標を3年前倒しで達成する計画。新たな活動としては、1月から料飲店向けリターナブル瓶を100%リサイクルPETボトルに切り換えていく。

2021年2月1日付

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