コスパ追求し新商品・リニューアル品を約500品展開へ

土谷美津子社長(中)と、森常之副社長(左)、髙橋幹夫取締役商品開発本部本部長(右)
2025年春も再び値上げラッシュとなった食品業界。そうした中で小売最大手のイオンは、プライベートブランド「トップバリュ」において、過去最多の75品目値下げと新商品を含めた約500品の商品政策で生活を応援。中でも冷凍食品で急成長が続くワンプレート商品を298円の価格で提供する。
4月2日に千葉市内で行われた「イオントップバリュ価格戦略発表会」では、イオントップバリュの土谷美津子社長、森常之副社長、髙橋幹夫商品開発本部長の3人が登壇。「トップバリュ」の現状と今春の販売政策について説明が行われた。

トップバリュ75品目を値下げ
「トップバリュ」の2024年度売上高は1兆800億円、2025年度は価格戦略と価値提供の両軸で1兆2千億円の目標を掲げている。一方、生活者の暮らし向きは急降下。2月の消費者態度指数は過去2年で最低を記録し、4月からは約4,200品目の生活必需品や光熱費が値上げされ、生活恵の影響が予測される。
2月に行われたプライベートブランドに関する調査(クレオ)によると、8割近い人が「価格の安さ」(第1位)を求めたほか、6割以上の人が「味・おいしさ」(第2位)への関心も強いことが分かった。同社では「トップバリュ」において絶対品質評価の基準を設けており、8割以上の人が「良い」「やや良い」と評価する商品だけを提供している。3月6日に行ったメディア向け発表会では、生乳100%ヨーグルトや食パン、ごまドレッシングなど7種類をNB商品との食べ比べコーナーが設置され、「トップバリュ」が全勝という結果に驚かされた。

トップバリュでは、コツコツコスパを追求
「トップバリュ」を低価格で提供できる理由として、計画生産、全量買い取り、流通の中間コスト削減、営業費・広告費の削減を挙げた。こうして戦略から販売までを一元管理し全ての過程で無駄を省くことで、4月9日から過去最多となる75品目の値下げ(4~21%)を実施する。
戦略の具体的な事例として、3月4日に発売した「早ゆでスパゲッティ3分」(500g、198円)は、2週間で累計15万個を販売した。担当者が3年前から製造委託先を探し、直輸入により中間コストを大幅に削減。さらに主流となっているチャックや結束も省き、早ゆで機能とコスパを追求した。海外では早ゆでという概念が浸透していないため、調達先探しには苦労したという。
4月1日にリニューアルするペットボトル茶飲料においては、ボトルを丸型から角型に変更することで15%軽量化、25%の輸送効率改善(10t車1台で2万3,040本/4,608本増加)を実現した。
他にも価格を維持する取り組みとして、炭酸水シリーズは製造拠点を2カ所増やし6カ所に。タウリンドリンク2000は鉄道輸送を取り入れた。冷凍ストロベリーは現地から直接仕入れ。薄切り芋けんぴは品種の見直しで価格を維持できた。
また「トップバリュベストプライス」の看板商品でもある「バーリアル」は製造拠点の拡大による計画生産と物流コスト削減による低価格を実現できており、発泡酒ブランドで11カ月連続ナンバーワンシェア(マクロミルQPR)を獲得。8月末まで現状価格の維持を決めた。ビール類値上げを前に、さらに売り上げを伸ばしたという。

冷食で急成長するワンプレートも低価格で提供する
そして新たな取り組みから誕生したのが、いま注目の冷凍ワンプレート商材。4月2日発売の「ベストプライス冷凍ワントレー」は、1人前250g前後のボリューム感を、驚きの298円で提供する。まずは「五目ごはんと鶏肉の黒酢あん」「ペペロンチーノとトマトソースハンバーグ」「チーズカレーとハンバーグ」の3種類から展開する。製造元はニップン。また主食と主菜・副菜のバランスを考えた「トップバリュワントレー」6品(398円)を6月4日から発売する。

イオンスタイル幕張新都心店では試食販売が開始された
米価格上昇から注目の米飯商材では、冷凍米飯一番人気の「本格五目炒飯」(500g、298円)をこだわりの炒め製法を採用して5月21日から発売するほか、7月以降もピラフやチャーハン、ベースライスなどラインアップを拡充予定。またデリカでも、おにぎりやちょい飯弁当等のラインアップを拡大する。
コスパを追求した「麺だけにしちゃいました」シリーズも面白い。具のないデカ盛り麺(焼きそば、パスタ)を4月2日から発売する。500gで298円~348円。また通常品の2倍以上の具材を入れた具だくさんシリーズも発売。サンドイッチと焼きそばのセットや、1杯100円以下で食べられる麺メニューも展開するなど、コスパを追求した商品が続々と登場する。

麺だけたっぷり欲しい人にも新提案
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