Z世代やギフトで新提案
伊藤忠食品は1月18~19日、ポートメッセなごや(名古屋市港区)で「FOOD WAVE2023NAGOYA 魅せるチカラ~共に創り・共に喜ぶ~」を開催した。出展者数は327社(食品232、酒類26、業務用・デリカ・日配21、高知県11、道の駅37)、アイテムは約2500品目で、得意先約1100人が来場した模様。
目玉企画は「DELISH KITCHEN」ゾーン。導入企業7800店舗・設置台数5500台(22年7月時点)で今期末には8000台の設置を見込む(東海地区の実績は800台、計画は1000台)。さらなる導入に向けて店頭でのサイネージ効果の検証結果を披露。AIカメラで分析したところ、現状の動画視聴率は9%で11人に一人が視聴していることが判明。この数字を高めるべく、サイネージの存在感を示すフレームの設置やオリジナルキャラクターを作成。またパワーポイントなどで簡単に作れる作成方法やアバター活用を提案した。
新製品(783SKU)企画では、売り場に即したカテゴリー別の陳列に「節約エコ」を加えた9カテゴリーの紹介に加え、52メーカーの新製品を個別コマで「イチ押しメーカー魅力の新製品」として特別展示。
Z世代への提案としては、ASMR棚(聞いてぞくぞくしたり心地よくなる音)を用意。同社Z世代社員がスマホで撮影した動画を放映、ASMRを通して若者世代の価値観を伝えた。また、若い世代から支持率の高い韓国商品はネオンを使用した派手な装飾で陳列。さらに「昭和のエモさ」「Z世代の斬新なアイデア」を掛け合わせ「ニュートロ(New+Retro)」も提案。このコーナーは、来場者からの反響が最も高かった。
ギフトは通年対応のカジュアル商品を特集。地元・トレンド商品を発掘し手土産需要に応える「プチギフト」やデザイン性・機能性が高い防災商品を「おくる防災」として紹介。また日本中のおいしいパンをカタログギフトや催事企画、頒布会向けに提案。ECは「ISCギフトカード/コードギフト」の有用性を訴求した。
凍眠市場は少し贅沢なおつまみギフト、話題の凍結酒、冷凍焼きいもやフルーツ、パンなどの新ラインアップを披露した。サステナビリティゾーンでは、昨年11月に行われた「第9回商業高校フードグランプリ」で大賞・物流健闘賞を受賞した、愛知県立愛知商業高校「きしめんチップス マイルドカレー味」と、19日にはキリンビバレッジ賞を受賞した、山梨県立塩山高校「燻製甲斐サーモンレッド~縁(えん)~」を展示した。
酒類では新たな使い方やシーンを、スイーツと組み合わせて提案。プリンなどに酒類をちょいがけし、リッチな味わいを紹介したほか意外な組み合わせとして、おはぎとのマリアージュを提案。加食はエシカル・プラントベースフード・地産地消に着目。業務用・デリカ・日配は大豆原料商品をピックアップ。「道の駅」コーナーでは37社が出展。
岡本均社長は「メーカーは付加価値の高い商品を開発しており、卸業としては、その魅力を伝える有効ツールとしてデリッシュキッチンの提案を強化したい。小売業の効率的な売り場作りにも貢献できる」と期待を寄せた。また、東海営業本部・佐藤太一本部長は「昨年10月中旬ごろから当地区の売り上げは順調に推移。先行きの不透明感はあるが、改定後の価格も浸透してきた」と現状を説明した。なお2月3日~3月9日の期間、2023春夏第2回WEB展示会を開催。初の試みとして、東海展示会の様子が3Dで体感できるコンテンツを用意している。
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