関西万博迫る!らしさ前面に関西メニュー提案会

例年に増して青果に注力
三井物産流通グループ・三井食品ユニット関西支社は2月20日、大阪マーチャンダイズ・マートで「第37回 関西メニュー提案会」を開催。288社・201小間(加食50、業務用33、酒類42、低温6、総合26、オリジナル44)が出展、得意先約600社・800人(業務用40%、小売業30%、卸業30%)が来場した。
今回は戦略・差別化カテゴリーと位置付ける、国産こだわり青果を前面に押し出して訴求。近畿大学農学部が”なら近大農法(ICT農法)”で栽培した「近大ICTいちご」を披露。実験展開ながら高い品質で効率的な生産が可能、しかも1パックあたり500~600円の売価で販売できるとあって高い注目を浴びていた。また、ゼブラグリーンズ社が展開する、うま味成分(グルタミン酸)が通常トマトの2倍程度含む「たまとま」も紹介。さらに大阪府が誇る全国生産量トップの「きくな」もアピール。これには大阪府広報担当副知事の「もずやん」も駆けつけ、同社とともに地産地消を呼び掛けた。
目前に迫った「EXPO2025大阪・関西万博」コーナーでは大阪らしい商品を展開。「大阪産(もん)」や昔ながらのロングセラーに期待がかかる。オリジナルブランド「にっぽん元気マーケット」の新商品「瀬戸内海産やみつきのり藻塩」や「ハートフル畑」の各ラインアップを提案。「健康ステーション」では国立循環器研究センターが「かるしお」製品群やだしの魅力を発信。また健康栄養支援センターは夜遅い夕食を取る人に、豆乳入りみそ汁の簡便調理を提案、いずれも健康性に加えおいしさを実感した人が多かった。
令和のコメ騒動が取りざたされる中、初出展を果たした八代目儀兵衛(京都府)は飲食店やホテルなどを中心に業務用のブレンド米を展開。産地銘柄ではなくブレンド技術による顧客のニーズ対応を図っており、その片鱗(例えば焼肉米や炒飯専用米など)を披露した。古くて新しいコト消費として興味深かったのが同じく初出展・せんや(岩手県)の「せんべい手焼体験」。古くから伝わるせんべいだが、これにちなんだ体験提案は少ない。店頭やイベントで実施すれば、いずれは家庭内でも手作りせんべい体験を楽しむ人が増えるかも。
このほか日本酒の炭酸割や濁り酒のぬる燗提案、夏場に向けての「涼味セレクション」などの企画を展開。地域商品を紹介する「にっぽん元気マーケット」では山形・栃木・長野・和歌山・高知・香川・山口・岡山の各県を代表する商品群をアピールした。
●こだわり青果に期待
注力カテゴリーのこだわり青果は、関西支社でも強化している。まだ分母は小さいながら、売上は2桁伸長で推移しており、同支社内で最も伸び率が高い。天産品だけに需要と供給のバランスをにらみながらとなるが、大阪・関西の地場ものを含め提案力を強めていく方針だ。
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